先週の木曜日、淡路島で泳いできた。
2週間前のお休みの日に舞子の海で泳いだとき、目の前に大きな島が見えていた。初めは気にならなかったのだが、泳いでいるうちにだんだん「あの島には一体何があるのだろう」という思いが湧きあがってきた。まるでわたしを島に招くかのように、大きな橋までかかっている。「今度はあの島に行かなければならない」、舞子の海で泳ぎながらわたしは決心した。
淡路島までは三宮から高速バスで1時間あまりで着く。5分ほどで明石海峡大橋を渡りきると、もうそこは淡路島だ。あちこちに田んぼや畑があり、島の特産物の玉ねぎが干してあるのが見える。田園風景の中をしばらく走るうちに、今回の目的地、慶野松原が近づいてきた。
バスから降りて松林を抜けると、目の前にどこまでも続く白砂と青い海が現れた。砂浜に沿って松林も続いている。まるで、沖縄の海のような美しさだ。神戸の対岸に、これほど美しい海岸があるとは思わなかった。「日本の渚百選」に選ばれているというだけのことはある。浜辺の「海の家」で急いで着替え、海に入った。冷たい水が、太陽の日差しを浴びて火照った体を心地よく包み込んでいった。
浜辺で遊んでいる家族連れや高校生たちを尻目に、50メートルほど沖に出て一人悠々と泳いだ。北極を目指して太平洋の真ん中をゆったりと泳ぎ続ける、ザトウクジラになったような気分だった。
そうやって、夕方まで時を忘れて海を楽しんだ。気がつくと、顔からつま先まで真っ赤に日焼けしていた。
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※写真の解説…淡路島、慶野松原海水浴場にて。3枚目、白砂の中に散りばめられたメノウ。