《スラム街実習終了のお知らせ》


スラム街実習終了のお知らせ
 お蔭様で昨日、スモーキー・マウンテンでの2週間の実習を無事に終え、アテネオ・デ・マニラ大学構内の修道院に戻ってきました。巨大なゴミ捨て場に隣接したスラム街なので健康面の心配が若干あったのですが、幸いお腹を壊すこともなく元気に過ごすことができました。これも皆さんのお祈りのお蔭と感謝しています。
 スモーキー・マウンテンからこの修道院までは車でわずか1時間半の距離ですが、今まるでカルカッタから日本に戻った時に感じるのと同じくらいの「カルチャー・ショック」を感じています。ドブの悪臭や隣家の騒音がないこと、ハエやカ、ネズミ、ゴキブリなどがいないこと、蛇口をひねれば水が出ること、電気が24時間使えること、家の中にトイレがあること、寝床が板ではなくふかふかのベッドであること、毎食が御馳走であること、パソコンがあることなど、すべてが新鮮で、適応するのにしばらく時間がかかりそうです。 
 この2週間の体験はあまりにも強烈で、まだどんな言葉で皆さんにこの現実を伝えたらいいのか分かりません。ナボタスの生活は、貧しいとはいえまだ日常生活の範囲に収まるものでしたが、スモーキー・マウンテンの生活にはいくつかの点で人間の尊厳を踏みにじるほどのすさまじさがありました。巨大なゴミ捨て場に隣接した人口10,000人ほどの街で8割方の人たちがゴミ拾いに依存した生活を送っているという現実がどのようなものか、その現実は何を意味しているのか、このブログなどを通して振り返りながら少しずつ皆さんにお伝えし、わたし自身も理解していきたいと思っています。
 今晩もう一晩ゆっくり休んで、明日から3月5日のカルカッタへの出発まではブログやtwitterをこれまで通り続けていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

※写真の解説…夕暮れ時のゴミの山で遊ぶ子どもたちのシルエット。