フォト・ライブラリー(266)山笑う〜新緑の六甲山・前半

山笑う〜新緑の六甲山・前半

俳句の季語に「山笑う」というものがあります。初々しい木々の新芽や鮮やかな新緑に彩られた、はなやかな春の山の雰囲気を指す言葉だそうですが、4月中旬から5月初旬の六甲山ほどのこの言葉がよく似合う山もないでしょう。

モミジの葉が、木々の間から差し込んだ太陽の透過光で光り輝いていました。さわやかなほほ笑みです。

この季節、よく見ると、六甲山のあちこちに蔓を這わせた野生の藤が白や紫の花を咲かせています。目立たない花ですが、春の山のはなやかさを引き立てる名脇役です。

谷道の日陰に太陽が射しこみ、新緑の葉を照らし出しました。幻想的な風景です。

この季節の六甲山と言えば、やはりこのミツバツツジでしょう。遠くから見ると、山肌のあちこちが紫に色づいているのに気付きます。特に尾根道の、日当たりのよいところに集まっているようです。

淡い緑色には、人間の心を癒すがあるようです。山の中を歩いているうちに、心に重くのしかかっていたストレスがだんだん軽くなっていくのを感じます。山のほほ笑みが心を癒してくれる、そんな気分です。