フォト・ライブラリー(269)棚田の田植え〜琵琶湖畔・仰木地区にて

棚田の田植え〜琵琶湖畔・仰木地区にて

5月と言えば田植えの季節。日本の原風景とも言っていいような広大な棚田が広がる琵琶湖畔のまち、仰木の田植えの様子をお届けしようと思います。

田植機を入れることができない、小さな湾曲した棚田では、今でもこのように手作業での田植えが行われています。腰を大きく曲げて一日中、黙々と田植えを続ける農家の方々の姿には、本当に頭が下がります。

たんぼの畦道に、シロツメクサが咲いていました。わたしの故郷、埼玉のたんぼでもよく見かけました。とても懐かしい花です。

こちらでは、かなり高齢のご夫婦が、田植え機を使って大きなたんぼの田植をしていました。苗がなくなると、待ち構えていたお母さんがすかさずに補充する、絶妙のコンビネーションです。

植えられたばかりの苗の根元で、アマガエルが田植えの様子を見上げていました。

お気づきになった方もいらっしゃるかもしれませんが、この地域はNHKスペシャル「映像詩・里山」の舞台になった場所です。左手奥に見えている木は、番組でも取り上げられた、有名な棚田桜です。

右奥に見える水面が日本最大の淡水湖、琵琶湖です。この棚田は、一段一段さがっていって、琵琶湖にまでつながっているのです。まさに、人と自然が調和して生きる里山の風景ですね。自然の恵みに心から感謝しながら、自然と共に生きていく、日本人の心を忘れないようにしたいと思います。