やぎぃの日記(152)チャリティ・コンサート「祈りの花束Ⅱ」


東日本大震災支援チャリティ・コンサート「祈りの花束Ⅱ」

 「ふっこうのかけ橋」のテーマソング"Let's Cross the Bridge!"を作詞・作曲してくださった音楽家のこいずみゆりさんが、東日本大震災の被災地を支援するためのチャリティ・コンサートに出演すると言うので、助っ人を兼ねて参加してきた。
 こいずみさんは普段、教会のオルガニストキリスト教講座の講師、ヨガ指導者等として多方面で活躍しておられるが、生の歌声を聴く機会はあまりない。女子パウロ会から出ているCDを聞きながら、一度、ライブで聴きたいと思っていたところだった。
 今回、初めてプロの演奏家たちの生伴奏で彼女の歌声を聴いて、改めてこの人は神様から大きな使命を与えられた人だと思った。何もないまったくゼロの状態から初めて、あれだけの歌を作り出していく才能、そして、「神の国」に響き渡るという天使たちの歌声を思わせる澄んだ温もりのある歌声。音楽によって神を讃美するために必要な、全てを与えられた人と言っていいだろう。
 こいずみさんが作る歌には、苦しんでいる人々の魂に寄り添い、心の傷を癒す力があると言う人が多いが、ステージトークを聞いていてその理由がよく分かった気がする。例えば、「冷たい雨を吸い込んで、寒い風をじっと我慢」する木の中には春に若芽を出すための「命の水」が蓄えられていくという歌詞。この歌詞は、実は彼女自身の心象風景なのだという。今の彼女からは信じられないことだが、数年前に大病を患い、生死の境をさまよったことがあるのだそうだ。その時の体の痛みや心細さという「冷たい雨」や「寒い風」が、彼女の中で今を準備するための「命の水」に変えられていった、その体験がこの歌詞の背後にあるのだ。ただ頭で考え、韻を整えただけの歌とは違う、癒しの歌がこうして生まれた。
 来春に結婚されるというパートナーが、コンサートの実行委員長を務められたのも微笑ましかった。よき伴侶を得て、彼女の音楽活動はさらに飛躍していくことだろう。これからの活躍が本当に楽しみだ。
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