フォト・ライブラリー(313)初秋の明日香村散策〜石舞台とその周辺

初秋の明日香村散策〜石舞台とその周辺

稲淵から自転車で石舞台古墳へと向かいます。古墳のすぐ近くまで、このような棚田が広がっていました。黄金色の田んぼと、それを縁取る鮮やかな彼岸花の赤がとても印象的でした。

木立の向こうから姿を現した石舞台古墳。古代へのロマンをかき立ててくれる、とても明日香村らしい場所です。

蘇我馬子の墓とも言われる石舞台。この巨大な岩は、これまでに一体どんな光景を見てきたのでしょうか。

石舞台古墳の周りでは、赤い彼岸花と同じくらい白い彼岸花をたくさん見かけました。白は突然変異かなと思っていましたが、どうやらそうでもないようです。

自転車をこいでいると、道の傍らでシオンの群落をよく見かけました。とても秋らしい姿のキク科の花です。

シオンというとユダヤ教的な響きがありますが、漢字では紫苑。きっと、花の色と咲き方からつけられた名前でしょう。蝶々が一匹、花の蜜を吸っていました。

蕎麦の畑では、真っ白な花が満開でした。蕎麦の花の白と彼岸花の赤も、なかなか似合いますね。

野焼きの白い煙が、田んぼの上にたなびいていました。山里の秋ですね。

田んぼの上を飛び交う無数のアキアカネ。一匹が目の前で柵の上に止まりました。

民家の軒先にコスモスが咲いていました。さわやかな秋風に、愛らしいピンクの花が揺れています。

これもやはり秋の風物詩、ススキです。逆光を浴びて金色に輝いていました。

石舞台古墳のすぐとなりの広場に、見事な枝ぶりの萩が何本も植えられていました。これだけでも十分、観光名所になるくらいです。

秋の明日香村で、やはりここは「国のまほろば」だなぁと実感しました。上代から綿々と続く人々の営みが、自然との見事な調和のうちに作り出した景色なのでしょう。人々の歴史を見守り続けた神の存在を、確かに感じた一日でした。