フォト・ライブラリー(331)神戸ルミナリエ2012

神戸ルミナリエ2012

先週の土曜日、神戸ルミナリエを見物に行ってきました。JR元町駅の前にある順路の入り口から歩き始めると、まず見えてくるのは元町の名物、大丸の大きな建物。ライトアップされて、とてもきれいです。

ガス灯風の明かりがともされた異国情緒あふれる通りを歩いて、ルミナリエの会場を目指します。夜の神戸は、昼間とはまた違った顔を見せてくれます。

10分ほど歩いて十字路を左に曲がると、巨大な光の壁が現れます。神戸ルミナリエの入り口、「記憶への扉」と名付けられた光りのオブジェです。

近づいて下から見上げてもすごい迫力。もうここで足が止まってしまいそうなくらいに感動しますが、でもここはほんの入り口に過ぎません。

「記憶への扉」をくぐって、「空の回廊」と名付けられた光のオブジェの中を進んでいきます。まるで天の国へと続く道のようです。

「空の回廊」を抜けると、そこはルミナリエのメイン会場である東遊園地。「光の到達点」と名付けられた巨大な光りの建造物が現れます。

建造物の中心部分となる「光のカッサ・アルモニカ」と呼ばれるオブジェ。まるで、壮麗な光の神殿です。

神戸ルミナリエは1995年の冬、震災で傷ついた神戸の人々の心を励ますために始められた行事。その暖かな光は、今でも訪れるすべての人々の心に元気を与え続けています。

今年は噴水池の周りに東日本大震災被災地と神戸の子どもたちが描いた絵が、ランタンにして飾られていました。子どもたちの未来への夢を乗せた、希望のランタンです。

津波で肉親や友だちを失って、心に大きな傷を受けた子どもたち。見えない放射能におびえながら、不安な日々を過ごす子どもたち。神戸の子どもたちの未来にも、今、不況や戦争の暗い陰が忍び寄っています。子どもたちの未来のために、祈らずにはいられません。

東遊園地側から見た「空の回廊」。ぼんやりと眺めているうちに、阪神淡路大震災の発生直後、ボランティアとしてこの街で活動していた日々のことを思い出しました。

東遊園地の一角に、1年中灯っている「1.17希望の灯」。このまばゆい光の洪水は、きっと天国でこれを見ておられる犠牲者の皆さんの心も慰めることでしょう。あらためて、阪神淡路大震災の犠牲となった6400人あまりの皆さんのためにお祈りしたいと思います。