初冬の神戸〜布引の残りモミジ
先週の木曜日、教会から布引ハーブ園まで長めの散歩を楽しみました。もう紅葉も終わり、初冬の街の風景を楽しむつもりだったのですが新神戸駅の近くまで行ってびっくり仰天。山の木々の間から、まるで燃え上がるほど見事に色づいたカエデの巨木が頭を出しているではありませんか。大急ぎで近寄って、写真を撮ることにしました。少し斜面を上がった、普段は誰も足を踏み入れないような場所に、その木は生えていました。
オレンジ色に染まった木と、赤に染まった木が隣り合わせで立っています。青空に向かって燃え上がる、大きな松明のようです。
二つの木の境目当たりに立って上を顔を上げると、赤い葉とオレンジ色の葉が作り出す美しい景色を見ることができます。
燃え上がるようなオレンジが青空に映えて、見事そのもの。時間が過ぎるのを忘れるくらいの美しさでした。
近くのカエデの木には、すでにすっかり葉を落としているものも。わたしが見つけた2本は、ちょっと遅い色づきだったようです。
カエデをさまざまな角度から写真に収めてから、ふと周りを見回してびっくり仰天。数メートル離れたところに、六甲山系ではあまり見かけないくらい大きく、枝ぶりのいいモミジが見事に色づいているではありませんか。
なぜこれほど見事なモミジが、こんな人気のない山の斜面にぽつんと生えているのか。もしかすると、昔はこの辺りに祠か何かがあったのかもしれません。新幹線の駅を作るときに、だいぶ人の手が入った山です。
下から見上げても見事そのもの。これほどの名木は、六甲山系はおろか、京都でも珍しいのではないでしょうか。
太陽の透過光を浴びて輝くモミジ。周りの寒さが厳しいだけに、その暖かな光が心に深く染み入ります。
この角度から見上げたとき、「火の鳥」という言葉を連想しました。大きく広がる枝ぶりが、まるで鳥の羽のように見えたからです。ほとんどの人に知られていない、この名木。皆さんも新神戸駅の近くに来たら探してみてください。目印は、2本の大きなカエデの木です。