【教皇ベネディクト16世、退位宣言〜今後の動き】


教皇ベネディクト16世、退位宣言〜今後の動き
 教皇ベネディクト16世の突然の退位宣言から一夜明け、新教皇の選出手続きに関心が集まってきているようです。今後の動きを見守る上で、知っておくとよい情報をまとめてみしまた。
空位の開始…2013年2月28日20:00(ローマ時間)
使徒憲章「Universi Dominici Gregis」の規定に沿って、新教皇の選出手続きが始まる。
空位中は枢機卿団が教会を統治。「通常業務と、遅延できない業務」のみを行う。209名の枢機卿全員がローマに集まる。
・カメルレンゴ(教皇空位期間事務局長官)のタルシチオ・ベルトーネ枢機卿が、新教皇選出までバチカンの財産管理にあたる。主席枢機卿のアンジェロ・ソダーノ枢機卿コンクラーベを準備する。コンクラーベは「鍵と一緒に」の意味。ベルトーネ枢機卿は現国務長官。ソダーノ枢機卿は前国務長官
コンクラーベ空位の発生後、15-20日の間に召集される。80歳未満の枢機卿のみが選挙権を持つ。今回は117名が有資格者となる見込み。
・サン・ピエトロ聖堂での朝のミサの後、システィナ礼拝堂に移動。その日の午後に最初の投票が行わる。もし3分の2以上の票を得る者がなければ、翌日も1日2回ずつ投票を繰り返す。
・投票用紙はストーブで焼却される。新教皇が決まらなければ煙突から黒い煙、決まれば白い煙が上がり、同時に聖堂の鐘が鳴る。
・選出された者に対して、教皇座に着くことを承認するかどうかが確認される。続いて、選出された者は教皇としての名を選ぶよう促される。
助祭枢機卿の年長者(現在はジーン・ルイス タウラン枢機卿)がサン・ピエトロ聖堂の中央バルコニーから選挙の結果を発表する。新教皇が登場し、会衆に初めての祝福を与える。枢機卿には、助祭枢機卿司祭枢機卿司教枢機卿の3位階が存在する。
・数日後、サン・ピエトロ聖堂で着位ミサが行われる。
・新教皇が解決すべき問題…前教皇の地位。正式な称号。権限。外交上の地位。
★昨日の退位宣言の原文は、教皇庁のHPでご覧になれます。⇒ http://www.vatican.va/latest/sub_index/latest_index_en.htm
★新教皇選出にかかわる専門用語については、カトリック中央協議会のHPに解説があります。⇒ http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/pope/setsumei/index.htm