【教皇ベネディクト16世、退位宣言〜反響と最新情報】


教皇ベネディクト16世、退位宣言〜反響と最新情報
 教皇庁報道部の1会見で発表された最新情報と、退位宣言を受けて発表された談話の中から、アリンゼー枢機卿の談話と、池長潤大司教の談話を抜粋でご紹介したいと思います。

アリンゼー枢機卿談話(抜粋)
「この出来事が、多くの人に信仰の成熟を促すようにと願い、また祈ります。私たちの信仰は、教皇への信仰ではなく、教会の土台であるキリストへの信仰なのです。キリストは昨日も、今日も、そして永遠に変わることがありません。私たちはみなしもべであり、来ては去るものです。ですが、キリストは去ることなく、私たちのもとにとどまり続けます。」
「キリストなしでは教会はもはや意味を持ちません。ですが、教皇はしもべです。実際のところ、教皇の称号の一つは『しもべの中のしもべ』です。教皇は自分自身や、自分の栄光のためにいるのではありません。昨日の行動は、まるで『わたしはしもべです。間もなく別のしもべがやって来るでしょう』と言っているようなものでした。」
「今回の出来事は、わたしたちの信仰を深め、センチメンタルな態度を改めさせてくれるでしょう。センチメンタルなのは悪くありませんが、行きすぎると好き嫌いになってしまいます。顔や姿は違っても、教皇たちはみな聖ペトロの後継者です。今回の出来事は、わたしたちの信仰を強め、清めてくれるでしょう。ベネディクト16世は、わたしたちが気づいているよりももっと多くのことをわたしたちに教えています。」
⇒インタビューの様子はYoutubeでご覧になれます。
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=06UP2qHCxWg
カトリック司教協議会会長・池長潤大司教談話(抜粋)
「まだ教皇職を続けていただきたいという思いもありましたが、辞任の理由をうかがい、イエス・キリストから託されている重大な使命に対する教皇の誠実、謙遜で勇気ある決断として、受け入れることができました。また、その決断をなさった教皇に尊敬の念をいっそう強くいたしました。」
⇒全文はカトリック中央協議会HPに掲載されています。
http://www.cbcj.catholic.jp/jpn/doc/cbcj/130213.htm
教皇庁報道部の12日の会見
教皇退位の理由は病気ではなく高齢による衰弱。昨年のメキシコ・キューバ訪問に際して体力の限界を感じたのを一つのきっかけに、退位を熟考し始めた。
教皇は10年前から心臓にペースメーカーを入れているが、それと今回のことは関係がない。
・20:00という時間は、教皇が1日の執務を終える通常の時間ということであって、それ以上の意味はない。
・現教皇は、新教皇の選出手続きにいかなる形でも関与しない。
・準備中だった信仰についての回勅は、何らかの別の形で発表されるだろう。
教皇に会う最後の機会を逃さないようにしてほしい。一般謁見、灰の水曜日のミサ、お告げの祈りなど。