春の六甲山・ミツバツツジ散策〜後半
ようやく山上のダム湖、穂高湖に到着しました。この景色を見ると、登ってきた疲れがいっぺんに吹き飛びます。
ミツバツツジや散り残った山桜、優しい緑色の木々の新芽に彩られ、野鳥たちの声がうるさいほどに鳴り響く湖面。まるで天上の楽園です。ゆっくり景色を楽しみながら、お弁当のおにぎりを食べました。
お腹が一杯になったところで出発。ここから森林植物園まで下っていく道は、六甲山系でも屈指のミツバツツジの名所。道のあちこちで、紅紫の花が咲き誇っています。
かつては、船の燃料の伐採のために禿山だったこともあるという六甲山。森を蘇らせるときに、きっとミツバツツジがたくさん植えられたのかもしれません。六甲山では、山頂部分を中心にいたるところでミツバツツジを楽しむことができます。
道端で、鮮やかな黄色のヤマブキも満開を迎えていました。この季節の山の、もう一つの彩りです。
思わず見とれるほど見事な、トチノキの若木の新緑。生命の力に満ちあふれています。
山道を下り切って、生田川の上流部に到達しました。ここでまた一休み。岩に寝そべって、しばらく川のせせらぎと鳥たちの鳴き声に耳を傾けます。
ここからは、平坦な道を歩いてゆきます。山の影と陽ざしを浴びた新緑のコントラストが目に焼き付きます。
道中でたびたび見かけ、けたたましい鳴き声を聞いたこの鳥。ようやく近くに止まったので写真に収めることができました。夏の六甲山系を代表する鳥、オオルリです。
森林植物園に到着。植物園だけあって、ミツバツツジの量は半端ではありません。まるごとミツバツツジに呑み込まれた丘さえあります。
長谷池の畔に群生したミツバツツジの間から眺めた景色。とっておきの絶景です。
昨秋には美しい紅葉の写真をお届けしましたが、それと同じ場所で撮影したモミジの新緑です。モミジは春と秋の2回楽しめますね。
こちらもモミジの新緑。長谷池の畔は、ミツバツツジだけでなく、モミジの名所でもあります。
ミツバツツジの隣であまり見かけない白い花も満開を迎えていました。「なんじゃもんじゃの木」です。
シャクナゲもそろそろ満開を迎えつつありました。わずか数時間歩いただけで、これだけの自然を楽しませてくれる六甲山。神戸の街に神様が与えて下さった、一番大きなプレゼントと言っていいでしょう。