祈りの小箱(40)福者コルカタのマザー・テレサ『清い心を持てるよう』


福者コルカタマザー・テレサ『清い心を持てるよう』
 これも、マザーが口癖のように言っていた言葉の一つです。身のまわりにいる人々、貧しい人たちや同僚の中に神の顔を見たいならば、まず祈りなさいというのです。祈りはわたしたちの心を清め、心の目を開いてくれるからです。
 「清い心」、それは偏見や思い込みから解放された自由な心だと言っていいでしょう。わたしたちの心は、ふだん偏見や思い込みによって曇らされていて、相手の本当の姿を見ることができないのです。それは、ちょうど、イエスが故郷の人々がイエスの中に神性を見つけることができなかったのと同じです(マルコ13:57)。故郷の人々は、「なんだ、あれは大工の息子ではないか」という目でイエスを見たので、イエスの中に神の顔を見ることができなかったのです。
 祈りの中で、相手を決めつける傲慢さを打ち砕いていただきましょう。自分は相手のことをよく知っているという先入観を取り払って頂きましょう。そうすれば、わたしたちの心は清められ、わたしたちのまわりにいる人たちの本当の姿を見ることができるでしょう。わたしたちのまわりにいる人たちは、誰もが「神の子」であり、必ず神の顔を持っているのです。
 傲慢に相手を裁いている限り、わたしたちは誰の中にも神を見ることができません。謙遜な心で、善いところも悪いところも併せ持った、ありのままの相手を受け入れ、相手の中に神の顔を見つけることができるよう祈りたいと思います。
※写真…六甲山のエーデルワイス
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