祈りの小箱(125)『神様にすべてを委ねる』


『神様にすべてを委ねる』
 キリスト教徒はよく「神様にすべてを委ねる」と言います。キリスト教の信仰の一番基本的な姿勢なのですが、ともするとわたしたちはこの言葉を間違った意味に使ってしまうことがあります。自分のやりたいことだけを勝手にやって、その結果を「神様にすべてお委ねする」ということをしてしまいがちなのです。
 例えば、自分がどうしても入りたい学校や会社があったとします。そんなとき、わたしたちはそのための助けを神様に祈り、全力でがんばって何とか試験に通ろうとするでしょう。全力で勉強して、その結果は「神様にすべてお委ねする」ということになるのです。ですが、これは本当に正しい態度なのでしょうか。神様が出てくるのが、ちょっと遅すぎるような気がします。本当に「神様にすべてを委ねる」なら、まずどの学校、どの会社に入るべきかを神様によくお尋ねするべきなのです。よく祈り、尋ね求めた結果、その道が神様の御旨に適うものであることを確かめてから、その道を進むために全力を尽くす。それが、本当の意味で「神様にすべてを委ねる」人の生き方でしょう。
 本当の意味での「神様にすべてを委ねる」とは、自分のやりたいことを手放して、神様の望むことを行うということ。神様の御旨のままに全力を尽くしたなら、出た結果も神様の御旨として喜んで受け入れるということなのです。「神様にすべてをゆだねる」という言葉を、自分勝手な生き方の言い訳にしないよう、何か始める前にまず神様にお尋ねすることを習慣にしたいと思います。
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