祈りの小箱(166)『蒔きもせず、紡ぎもしない鳥たちさえ』


『蒔きもせず、紡ぎもしない鳥たちさえ』
 「空の鳥をよく見なさい。種も蒔かず、刈り入れもせず、倉に納めもしない。だが、あなたがたの天の父は鳥を養ってくださる」(マタイ6:26)という言葉が聖書の中にあります。読むたびに、とても励まされる言葉です。蒔きもせず、刈り入れもせず、世の中のために何の役にも立っていないように見える空の鳥たちさえ、神様は愛して下さるというのです。神様から愛されるために、何かの役に立つ必要などありません。神様から愛されるためには、ただ空の鳥たちのように、精いっぱい自分の命を生きているだけで十分なのです。
 わたしたちはつい、世の中のために何か役に立っていなければ、人から評価されなければ、自分には価値がないと考えてしまいがちです。神様のことを忘れるとき、地上のことしか見えなくなって、地上の尺度だけで自分の価値を測らざるをえなくなるのです。ですが、神様の目から見たときには、その命が何かの役に立っているかどうかなどまったく関係がありません。一つひとつの命が、精いっぱいに生きているというだけで限りなく尊く、価値があるものなのです。
 「わたしは役立たずだ。生きている意味がない」、そんな思いに取りつかれたときには、空の鳥を見上げたいと思います。何かの役に立つ必要など、まったくないのです。精いっぱいに生きているというだけで、わたしたちには価値があるのです。神様の愛を信じ、この命を力の限り生きてゆきましょう。
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