フォト・エッセイ(119) ラベンダーの季節①


 先週の金曜日、あまりにも天気がよかったので夕方1時間あまり教会を抜け出して布引ハーブ園に行ってきた。今、ラベンダーが満開だと聞いていたからだ。ここのところお休みの日に雨ばかり降るので、そのストレスがたまっていたということも今回の突発的な行動の理由の一つだろう。
 到着が閉園時間間際になってしまったので、ロープウェーが上がっていく時間ももどかしく、駅について扉が開くなりラベンダー畑に向かって駆け出した。駅から出ると、もうすぐ目の前にラベンダー畑が広がっていた。富良野などの大規模なラベンダー畑とは比較にならないが、それでもラベンダーの花と香りを味わうのには十分な広さの花畑だ。2種類のラベンダーを植えてあるのか、畑の半分がちょうど開花し始めたところだった。
 ラベンダーは、ツボミが開花し始めたくらいが一番きれいだと思う。幹にずらっと並んだ花が順次開き始めると、下まで全部咲くころには上の花がもう枯れていて、全体としてはあまり美しくなくなってしまっているからだ。今回は、ちょうどいいタイミングをとらえることができた。
 花の間を縫うようにして写真を撮っていると、ラベンダーの香りがもうむせかえるほどに漂ってくるのがわかる。ミツバチたちも、大忙しで花から花へと飛びまわって蜜を吸っている。なんだか、わたしも一匹のミツバチになったような気がした。







※写真の解説…布引ハーブ園にて。