2023-01-01から1年間の記事一覧

こころの道しるべ(199)強い心

強い心 謙遜な心は、思った通りにならない相手でもあるがままに受け入れ、動じることがありません。傲慢な心は、相手がちょっと自分の思った通りにならないだけでも、いら立ちや怒りにかき乱されます。本当に強いのは、傲慢な心ではなく謙遜な心です。 『や…

バイブル・エッセイ(1121)神に捧げる

神に捧げる モーセの律法に定められた彼らの清めの期間が過ぎたとき、両親はその子を主に献げるため、エルサレムに連れて行った。親子は主の律法で定められたことをみな終えたので、自分たちの町であるガリラヤのナザレに帰った。幼子はたくましく育ち、知恵…

こころの道しるべ(198)自分を越えた力

自分を越えた力 誰かが倒れていれば、わたしたちは、駆け寄って声をかけます。必要なら、担いで運びさえするでしょう。「なぜ、ここまでしなければならないんだ」などとは考えもしません。そんなとき、わたしたちは自分を越えた大きな力、愛の力に動かされて…

バイブル・エッセイ(1120)暗闇に輝く光

暗闇に輝く光 初めに言があった。言は神と共にあった。言は神であった。この言は、初めに神と共にあった。万物は言によって成った。成ったもので、言によらずに成ったものは何一つなかった。言の内に命があった。命は人間を照らす光であった。光は暗闇の中で…

バイブル・エッセイ(1119)あなたがたへのしるし

あなたがたへのしるし そのころ、皇帝アウグストゥスから全領土の住民に、登録をせよとの勅令が出た。これは、キリニウスがシリア州の総督であったときに行われた最初の住民登録である。人々は皆、登録するためにおのおの自分の町へ旅立った。ヨセフもダビデ…

バイブル・エッセイ(1118)すべてを委ねる信仰

すべてを委ねる信仰 天使ガブリエルは、ナザレというガリラヤの町に神から遣わされた。ダビデ家のヨセフという人のいいなずけであるおとめのところに遣わされたのである。そのおとめの名はマリアといった。天使は、彼女のところに来て言った。「おめでとう、…

こころの道しるべ(197)優先順位

優先順位 忙しさに呑み込まれそうなときは、立ち止まって深呼吸してみましょう。一度にすべてしなければならないように思えたことも、よく見れば優先順位に違いがあるのに気づくでしょう。順序よく、丁寧に仕上げてゆきましょう。 『やさしさの贈り物~日々…

バイブル・エッセイ(1117)イエスを迎える

イエスを迎える 神から遣わされた一人の人がいた。その名はヨハネである。彼は証しをするために来た。光について証しをするため、また、すべての人が彼によって信じるようになるためである。彼は光ではなく、光について証しをするために来た。さて、ヨハネの…

【新刊『あなたはあなたのままでいい』発売】

新刊『あなたはあなたのままでいい』発売 聖書の中からとっておきの23の言葉を選び、ぬくもりに満ちた絵と組み合わせた片柳神父の新刊『あなたはあなたのままでいい~とっておきの聖書の言葉23』(PHP研究所)が発売されました。2000年前に、日本とはまったく…

こころの道しるべ(196)誇るべきこと

誇るべきこと 何かを達成したことを、誇りたくなるのは当然。ですが、誇るなら、誰かに勝ったことではなく、自分が精いっぱい頑張ったことを誇りましょう。勝つか負けるかはめぐりあわせ。ですが、精いっぱい頑張った自分は、どんなときでも誇るに値します。…

バイブル・エッセイ(1116)道を開く

道を開く 神の子イエス・キリストの福音の初め。預言者イザヤの書にこう書いてある。「見よ、わたしはあなたより先に使者を遣わし、あなたの道を準備させよう。荒れ野で叫ぶ者の声がする。『主の道を整え、その道筋をまっすぐにせよ。』」そのとおり、洗礼者…

こころの道しるべ(195)手を放す

手を放す 「これだけは手放したくない」と何かにしがみつけば、奪われることへの不安や恐れ、奪うかもしれない相手への怒りや憎しみが生まれます。それらの感情から解放されたいなら、一番簡単な方法は、しがみついているものから手を放すことです。 『やさ…

バイブル・エッセイ(1115)目を覚ましている

目を覚ましている 「気をつけて、目を覚ましていなさい。その時がいつなのか、あなたがたには分からないからである。それは、ちょうど、家を後に旅に出る人が、僕たちに仕事を割り当てて責任を持たせ、門番には目を覚ましているようにと、言いつけておくよう…

こころの道しるべ(194)いまを大切に

いまを大切に 死を恐れてばかりいては、せっかく与えられた命を十分生きることができません。死を恐れるより、生きているいまを大切にしましょう。いつ死んでも悔いがないというくらい、いまを精いっぱいに生きましょう。 『やさしさの贈り物~日々に寄り添…

バイブル・エッセイ(1114)愛の報い

愛の報い 「人の子は、栄光に輝いて天使たちを皆従えて来るとき、その栄光の座に着く。そして、すべての国の民がその前に集められると、羊飼いが羊と山羊を分けるように、彼らをより分け、羊を右に、山羊を左に置く。そこで、王は右側にいる人たちに言う。『…

こころの道しるべ(193)心を満たすもの

心を満たすもの どんなに小さな恵みでも、大きな感謝で受け取れば、それで心は満たされます。どんなに大きな恵みでも、小さな感謝しかなければ、心は決して満たされません。心を満たすのは、恵み自体ではなく、恵みを受け取ったとき心に生まれる感謝なのです…

バイブル・エッセイ(1113)「天の国」の喜び

「天の国」の喜び 「天の国はまた次のようにたとえられる。ある人が旅行に出かけるとき、僕たちを呼んで、自分の財産を預けた。それぞれの力に応じて、一人には五タラントン、一人には二タラントン、もう一人には一タラントンを預けて旅に出かけた。さて、か…

こころの道しるべ(192)聞くのは自分

聞くのは自分 相手を傷つける言葉は、まず自分自身の心を傷つけます。相手をいたわる優しい言葉は、まず自分自身の心を温めます。どんな言葉も、最初に聞くのは自分自身。相手のためにも自分のためにも、よい言葉を選んで話すことができますように。 『やさ…

バイブル・エッセイ(1112)心に愛の火をともす

心に愛の火をともす 「天の国は次のようにたとえられる。十人のおとめがそれぞれともし火を持って、花婿を迎えに出て行く。そのうちの五人は愚かで、五人は賢かった。愚かなおとめたちは、ともし火は持っていたが、油の用意をしていなかった。賢いおとめたち…

こころの道しるべ(191)短い鉛筆

短い鉛筆 優れた画家は、汚れた短い鉛筆を使ってでも、美しい絵を描きあげます。「自分は罪深く、取るに足りない人間だ」と思っても、あきらめる必要はありません。神さまは、そんなわたしたちを使ってさえ、何か美しいものを作り出すことができるのです。 …

バイブル・エッセイ(1111)自分の心に聞く

自分の心に聞く イエスは群衆と弟子たちにお話しになった。「律法学者たちやファリサイ派の人々は、モーセの座に着いている。だから、彼らが言うことは、すべて行い、また守りなさい。しかし、彼らの行いは、見倣ってはならない。言うだけで、実行しないから…

こころの道しるべ(190)まだ知らない自分

まだ知らない自分 「わたしはこの程度の人間」と思って、あきらめるのは早すぎます。わたしたちが知っているのは、自分のほんの一部だけ。わたしたちの中には、まだたくさんの可能性が眠っているのです。「自分はまだ自分のことを知らない」という事実を、謙…

バイブル・エッセイ(1110)心を尽くして

心を尽くして そのとき、ファリサイ派の人々は、イエスがサドカイ派の人々を言い込められたと聞いて、一緒に集まった。そのうちの一人、律法の専門家が、イエスを試そうとして尋ねた。「先生、律法の中で、どの掟が最も重要でしょうか。」イエスは言われた。…

こころの道しるべ(189)一番の栄養

一番の栄養 料理に込められた一番の栄養は、作ってくれた人の愛情。なんでも消化できる丈夫な胃腸があっても、料理に込められた愛を感じ、吸収できる心がなければ、一番の栄養が無駄になってしまいます。料理を無駄にしないために、感謝の心を育てましょう。…

バイブル・エッセイ(1109)神のものは神に

神のものは神に ファリサイ派の人々は出て行って、どのようにしてイエスの言葉じりをとらえて、罠にかけようかと相談した。そして、その弟子たちをヘロデ派の人々と一緒にイエスのところに遣わして尋ねさせた。「先生、わたしたちは、あなたが真実な方で、真…

こころの道しるべ(188)弱さを認める勇気

弱さを認める勇気 他人を批判していると、自分にも同じ弱さがあるのを忘れ、自分は強い人間だと思い込むことができます。ですが本当に強い人とは、自分の弱さを認め、他人の弱さをいたわれる人のこと。自分の弱さを、直視する勇気を持てますように。 『やさ…

バイブル・エッセイ(1108)天国のごちそう

天国のごちそう そのとき、イエスは祭司長や民の長老たちにたとえを用いて語られた。「天の国は、ある王が王子のために婚宴を催したのに似ている。王は家来たちを送り、婚宴に招いておいた人々を呼ばせたが、来ようとしなかった。そこでまた、次のように言っ…

こころの道しるべ(187)幸せの条件

幸せの条件 たくさんの人から感謝されても、「そんなの当たり前」と思っていれば幸せにはなれません。たった一人に喜んでもらえただけでも、「この人の役に立ててよかった」と心の底から思えれば、それだけでわたしたちは幸せになれます。 『やさしさの贈り…

バイブル・エッセイ(1107)隅の親石

隅の親石 「もう一つのたとえを聞きなさい。ある家の主人がぶどう園を作り、垣を巡らし、その中に搾り場を掘り、見張りのやぐらを立て、これを農夫たちに貸して旅に出た。さて、収穫の時が近づいたとき、収穫を受け取るために、僕たちを農夫たちのところへ送…

こころの道しるべ(186)使命を果たす

使命を果たす 人間は、果たすべき使命を帯びてこの世界に生まれ、その使命を果たし終えたとき天国に召されてゆきます。与えられた使命に気づき、その使命を精いっぱいに果たすこと。それがわたしたちの幸せです。 『やさしさの贈り物~日々に寄り添う言葉366…