2022-01-01から1年間の記事一覧

バイブル・エッセイ(1062)心に納めて思い巡らす

心に納めて思い巡らす そのとき、羊飼いたちは急いで行って、マリアとヨセフ、また飼い葉桶に寝かせてある乳飲み子を探し当てた。その光景を見て、彼らは、この幼子について天使が話してくれたことを人々に知らせた。聞いた者は皆、羊飼いたちの話を不思議に…

こころの道しるべ(148)愛が生まれる日

愛が生まれる日 クリスマスは、今日で終わるわけではありません。わたしたちの心に愛が生まれ、それが笑顔や思いやりとなってこの地上に姿を現すなら、毎日がクリスマスなのです。愛が生まれる日、それがクリスマスなのです。 『こころの深呼吸~気づきと癒…

バイブル・エッセイ(1061)愛によって生きる

愛によって生きる 初めに言があった。言は神と共にあった。言は神であった。この言は、初めに神と共にあった。万物は言によって成った。成ったもので、言によらずに成ったものは何一つなかった。言の内に命があった。命は人間を照らす光であった。は暗闇の中…

バイブル・エッセイ(1060)喜びの知らせ

喜びの知らせ そのころ、皇帝アウグストゥスから全領土の住民に、登録をせよとの勅令が出た。これは、キリニウスがシリア州の総督であったときに行われた最初の住民登録である。人々は皆、登録するためにおのおの自分の町へ旅立った。ヨセフもダビデの家に属…

こころの道しるべ(147)自分を知る

自分を知る 自分のことをよく知れば知るほど、わたしたちは謙虚になってゆきます。知れば知るほど、自分がどれだけ弱くて不完全か分かるからです。傲慢な態度で自分が優れていることを誇る人は、実はまだ、自分自身のことさえよく分かっていなのです。 『こ…

バイブル・エッセイ(1059)神の力によって

神の力によって イエス・キリストの誕生の次第は次のようであった。母マリアはヨセフと婚約していたが、二人が一緒になる前に、聖霊によって身ごもっていることが明らかになった。夫ヨセフは正しい人であったので、マリアのことを表ざたにするのを望まず、ひ…

こころの道しるべ(146)自分自身になる

自分自身になる 人と同じことができないからと言って、自分を責める必要はありません。人と同じことではなく、自分がすべきことをすればいいのです。大切なのは、人と同じものになることではなく、自分自身になることです。 『こころの深呼吸~気づきと癒や…

バイブル・エッセイ(1058)救いの証

救いの証 ヨハネは牢の中で、キリストのなさったことを聞いた。そこで、自分の弟子たちを送って、尋ねさせた。「来るべき方は、あなたでしょうか。それとも、ほかの方を待たなければなりませんか。」イエスはお答えになった。「行って、見聞きしていることを…

こころの道しるべ(145)まんざらでもない

まんざらでもない 思いがけない親切に出会ったとき、わたしたちは「世の中まんざらでもないな」と思います。この世界に価値を与えるのは、人と人との間に生まれる愛。世界がわたしたちに価値を与えるのではなく、わたしたちが世界に価値を与えるのです。 『…

バイブル・エッセイ(1057)価値のあるもの

価値のあるもの そのころ、洗礼者ヨハネが現れて、ユダヤの荒れ野で宣べ伝え、「悔い改めよ。天の国は近づいた」と言った。これは預言者イザヤによってこう言われている人である。「荒れ野で叫ぶ者の声がする。『主の道を整え、その道筋をまっすぐにせよ。』…

こころの道しるべ(144)二つの言葉

二つの言葉 最も簡単な祈り、それは神さまに「ありがとう」と「ごめんなさい」を言うこと。いただいた恵みに「ありがとう」、誰かを苦しめたことに「ごめんなさい」と言いましょう。それだけで十分です。 『こころの深呼吸~気づきと癒やしの言葉366』(教文…

『日々を生きる力』刊行記念講演会in東京

『日々を生きる力』刊行記念講演会in東京 12月13日(火)18:30-20:00、水道橋の貸し会議室・内海にて『日々を生きる力~あなたを励ます聖書の言葉366』(教文館)の刊行記念講演会を開催します。コロナ禍で会場探しが難航しましたが、なんとかよい場所を見つけて…

『日々を生きる力』刊行記念講演会in宇部

『日々を生きる力』刊行記念講演会in宇部 聖書から引用された1年分、366箇所の短い言葉に、わかりやすい解説をつけた片柳弘史神父の新刊『日々を生きる力~あなたを励ます聖書の言葉366』(教文館)の刊行を記念して、カトリック宇部教会で講演会を行います。…

バイブル・エッセイ(1056)しもべとして生きる

しもべとして生きる 「人の子が来るのは、ノアの時と同じだからである。洪水になる前は、ノアが箱舟に入るその日まで、人々は食べたり飲んだり、めとったり嫁いだりしていた。そして、洪水が襲って来て一人残らずさらうまで、何も気がつかなかった。人の子が…

こころの道しるべ(143)思いを受け止める

思いを受け止める 状況をコントロールし、相手を自分の思うままに動かそうとする人の周りには、いつも緊張がただよいます。状況を受け入れ、相手の思いを受けとめようとする人の周りには、いつも安らぎがあります。 『こころの深呼吸~気づきと癒やしの言葉3…

バイブル・エッセイ(1055)王であるキリスト

王であるキリスト そのとき、議員たちはイエスをあざ笑って言った。「他人を救ったのだ。もし神からのメシアで、選ばれた者なら、自分を救うがよい。」兵士たちもイエスに近寄り、酸いぶどう酒を突きつけながら侮辱して、言った。「お前がユダヤ人の王なら、…

こころの道しるべ(142)雄弁な沈黙

雄弁な沈黙 悲しみにくれる友だちに、かける言葉もなく寄り添い続ける人の沈黙。その沈黙には、どんな慰めや励ましの言葉よりも誠実な、愛のメッセージが込められています。そんなときには、沈黙こそが最も雄弁な言葉なのです。 『こころの深呼吸~気づきと…

バイブル・エッセイ(1054)おびえるな

おびえるな ある人たちが、神殿が見事な石と奉納物で飾られていることを話していると、イエスは言われた。「あなたがたはこれらの物に見とれているが、一つの石も崩されずに他の石の上に残ることのない日が来る。」そこで、彼らはイエスに尋ねた。「先生、で…

こころの道しるべ(141)幸せを願うなら

幸せを願うなら わたしたちの幸せは、他の誰かを幸せにすることの中にあります。自分が幸せになることしか考えていない人が、いつまでたっても幸せになれないのはそのためです。幸せを願うなら、誰かを幸せにすることを考えましょう。 『こころの深呼吸~気…

バイブル・エッセイ(1053)復活の命

復活の命 復活があることを否定するサドカイ派の人々が何人か近寄って来て、イエスに尋ねた。イエスは言われた。「この世の子らはめとったり嫁いだりするが、次の世に入って死者の中から復活するのにふさわしいとされた人々は、めとることも嫁ぐこともない。…

こころの道しるべ(140)偽物と本物

偽物と本物 幸せに、大きい、小さいはありません。ただ、偽りの幸せと、本物の幸せがあるだけです。見せかけの大きさに迷わされることなく、小さくても本物の幸せをつかみ取りましょう。 『こころの深呼吸~気づきと癒やしの言葉366』(教文館刊) ※このカー…

バイブル・エッセイ(1052)罪人の悲しみ

罪人の悲しみ イエスはエリコに入り、町を通っておられた。そこにザアカイという人がいた。この人は徴税人の頭で、金持ちであった。イエスがどんな人か見ようとしたが、背が低かったので、群衆に遮られて見ることができなかった。それで、イエスを見るために…

こころの道しるべ(139)支えあう

支えあう 相手のことはもちろん、自分自身のことさえよく分かっていないわたしたち。そんなわたしたちが、互いに裁きあい、傷つけあって、いったい何になるでしょう。むしろ、互いの無力さをいたわり、互いに支えあいましょう。 『こころの深呼吸~気づきと…

バイブル・エッセイ(1051)神の子として生きる

神の子として生きる 自分は正しい人間だとうぬぼれて、他人を見下している人々に対しても、イエスは次のたとえを話された。「二人の人が祈るために神殿に上った。一人はファリサイ派の人で、もう一人は徴税人だった。ファリサイ派の人は立って、心の中でこの…

こころの道しるべ(138)奇跡を起こす

奇跡を起こす 奇跡とは、ありえるはずのないことが実際に起きること。「わたしをこれほどまでに大切にしてくれる人がいるなんて、ありえないことだ」と思わせるほど誰かを愛する人は、確かに奇跡を起こす人です。 『こころの深呼吸~気づきと癒やしの言葉366…

バイブル・エッセイ(1050)祈り続けるために

祈り続けるために イエスは、気を落とさずに絶えず祈らなければならないことを教えるために、弟子たちにたとえを話された。「ある町に、神を畏れず人を人とも思わない裁判官がいた。ところが、その町に一人のやもめがいて、裁判官のところに来ては、『相手を…

こころの道しるべ(137)仕上げる

仕上げる たくさんの仕事を効率よく片付けようとすると、一つひとつの仕事が雑になります。大切なのは、目の前の仕事に集中し、一つひとつ真心込めて仕上げてゆくこと。片付けたものはどこかに消えてしまいますが、仕上げたものはいつまでも残ります。 『こ…

バイブル・エッセイ(1049)感謝こそ信仰

感謝こそ信仰 イエスはエルサレムへ上る途中、サマリアとガリラヤの間を通られた。ある村に入ると、重い皮膚病を患っている十人の人が出迎え、遠くの方に立ち止まったまま、声を張り上げて、「イエスさま、先生、どうか、わたしたちを憐れんでください」と言…

こころの道しるべ(136)誰かのために

誰かのために 「何のために、こんなことをしなければならないんだ」と思えて仕事に身が入らないときは、その仕事を「誰のために」しているのか思い出しましょう。自分のためにはできないことも、愛する誰かのためならできる。それが人間の不思議さです。 『…

バイブル・エッセイ(1048)十字架の神秘

十字架の神秘 使徒たちが、「わたしどもの信仰を増してください」と言ったとき、主は言われた。「もしあなたがたにからし種一粒ほどの信仰があれば、この桑の木に、『抜け出して海に根を下ろせ』と言っても、言うことを聞くであろう。あなたがたのうちだれか…