やぎぃの日記(81)ヤッホー会、新緑の六甲山へⅠ


 5月5日、連休の最終日に久しぶりの「ヤッホー会」で六甲山に登ってきた。「ヤッホー会」というのは自然が大好きな若者たちが集まって一緒に山登りをし、途中、見晴らしのよいところで「ヤッホー」と叫ぶことを趣旨とした会だ。2ヵ月に1度くらい、わたしが声をかけて行っている。今回は、高校生から社会人まで途中参加も含めて19人が参加してくれた。
 教会を出発したわたしたちは、永峰墓地の辺りから杣谷道と呼ばれる登山道に入った。「杣」(そま)というのは木を伐採する仕事の人という意味だそうだ。昔は、六甲山の木々を伐採するためにこの道を木こりたちが行き来したのだろう。涼やかな水音を立てる渓流にそって進んでゆく、とても気持ちのいい谷間の道だ。渓流にたくさんの小さな滝があることから、別名「カスケード・バレー」とも呼ばれている(カスケードは英語で「小さな滝」の意味)。
 ふだん大学生活や会社勤めで体を動かしていない若者も多かったので、わたしたちは杣谷道の新緑の中をゆっくりゆっくりと登って行った。途中、神戸の街が見渡せる岩の上に立ち、会の趣旨通り一人ひとりが大きな声で「ヤッホー」と叫んだ。山道を歩きながら自然との一体感を味わうだけでも十分気持ちがいいが、こうして大声で叫ぶともっと気持ちが軽くなるように思う。これ以上のストレス発散はないだろう。
 教会を出発して2時間半ほどで山頂の穂高湖に到着した。初夏の六甲山の名物、ミツバツツジが湖畔のあちこちで赤紫色のかれんな花を咲かせ、周囲の新緑とともに湖面へその影を落としていた。さわやかな山頂の風を感じながら、わたしたちはその美しい湖畔でお弁当を食べた。メンバーの1人が「子どもの日」にちなんで持ってきてくれた柏餅がとてもおいしかった。
※写真の解説…水辺で休憩する「ヤッホー会」のメンバーたち。