フォト・ライブラリー(174)年の黙想in軽井沢6〜カラマツの林

年の黙想in軽井沢6〜カラマツの林

国設「野鳥の森」の入り口近くに、北原白秋作の詩「落葉松」(からまつ)の碑があります。そこから浅間に向かって歩いていくと、間もなく詩に描かれたようなカラマツの林が現れます。

「からまつはさびしかりけり、旅ゆくはさびしかりけり」と口ずさみながら、これまでに過ごしてきた修道者としての日々を思いました。この詩を「世の中よ、あわれなりけり。常なれどうれしかりけり。山川にやまがはの音、からまつにからまつの風」と結んだ白秋のように、当たり前の日々の中に喜びを見出していきたいものです。

「竜返しの滝」と呼ばれる、小さいけれど太く激しく流れ落ちる滝です。これでは竜でも遡れないでしょう。

「からまつの林を出でて、からまつの林に入りぬ」の言葉通り、カラマツの林が再び現れました。地味な色の幹ですが、空高くすらっと伸びる姿に独特の美しさがあります。

木々のあいだから、浅間山が姿を現しました。「からまつの林を出でて、浅間嶺にけぶり立つ見つ」です。