カルカッタ報告(82)8月29日バウ・バザール小教区のミサ②


 ミサの後、聖堂係のシスターが香部屋にお茶とお菓子を用意してくれたので、シリル神父さんとわたしは香部屋に上がって一休みすることにした。
 わたしたちが今日のミサのことなどを話していると、シスターが上がってきてわたしたちの世話をしてくれた。朝、ボランティア係として働いているシスターだった。本当はボランティア係ではないのだが、夏の間はボランティアの数が多いので手伝っているのだという。いい機会なので、彼女に最近のボランティアたちの様子を聞いてみた。
 やはり、人数が一番多いのは日本人のボランティアだという。その次にアメリカやフランス、スペインが続くそうだ。3月と8月は特に日本人が多いと言っていた。大学の長期休みに当たるからだろう。わたしが見た限り、ここに来ている日本人ボランティアの大半は大学生だ。わたしがいたころも、だいたい同じような状況だった。日本人は、宗教の違いを越えて本当にマザー・テレサが好きな国民らしい。
 最近のボランティアの待遇は、昔よりずいぶんいいように感じるとわたしが言うと、最近はボランティアに対する宣教活動に真剣に取り組み始めたのだとのことだった。ボランティアの中からシスターになる人や司祭になる人も多く、ボランティアにマザーの精神を伝えていくことはとても大切なことだと考え始めたらしい。実はわたしもボランティア出身で司祭になったのだと話すと、シスターはとても喜んでくれた。
 30分ほどそうやって話してから、わたしは1度ホテルに戻ることにした。連日のハードスケジュールで疲れがたまってきたので、少し休みたいと思ったからだ。時刻は11時を回ったところだった。
※写真の解説…ミサ前に、マザーの墓前で祈りを捧げる人々。