やぎぃの日記(114)負けるな紀伊半島3〜藪さんの話


負けるな紀伊半島3〜藪さんの話
 熊野川の土手から数十メートルのところに居を構える、藪メイリさんからもお話をうかがった。メイリさんはブラジル人だが、日本人のご主人と結婚し、すでに10年ほど紀宝町で生活している。
 9月4日の深夜、台風12号の影響で10メートル以上水位が上昇した熊野川の水は、すぐに土手を越えてメイリさんの家に流れ込んできた。2階に避難して様子を見たが、水はあっという間に2階にまで達し、一家は完全に孤立してしまった。だが「神様、助けて」と祈る気持ちで外を見ていると、間もなく市の職員が大きなボートで助けに来てくれたという。
 1つだけ困ったのは、愛犬やペットのインコたちのこと。市の職員は「人間しか乗せられません」と言ったが、メイリさんはインコをバックに隠して乗り込んでしまった。犬もあとから飛び乗ってきて、結局、家族「全員」がボートで逃げることができた。「ワタシ悪いことしていない。だってコレ、『ノアの方舟』でしょ。動物、人間、みんな乗るね」とメイリさん。確かに、その通りかもしれない。
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 紀伊半島の被災地を支援するため、全国からボランティアが集まり、また義捐金・募金が寄せられている。わたしたちも、教会として、個人としてできる限りの支援を続けていきたいと思う。
《募金・ボランティアの情報》
1.新宮市
 新宮市では熊野川町にボランティア支援用のサテライトを設け、ボランティアの受け入れをしています。この3連休には、全国から1000人もの人たちが集まって泥かきなど復興のための支援を手伝ったとのこと。詳しい情報は下記の、新宮市役所HPをご参照ください。募金の宛先も掲載されています。熊野川町のサテライトについての情報をまとめたサイトもご紹介しておきます。
新宮市役所HP http://www.city.shingu.lg.jp/forms/top/top.aspx
熊野川サテライト情報 http://ow.ly/6EJcp
2.那智勝浦町
 町長の娘さんが結納の当日に流され、死亡するという悲劇を生んだ那智川の流域でも、復興に向けてボランティアたちが活躍しているようです。ボランティアの詳細については、下記のブログをご覧ください。義捐金の宛先は、町役場のHPに掲載されています。
那智勝浦町ボランティア・ブログ http://nachikatsu-volunteer.blog.ocn.ne.jp/blog/
那智勝浦町役場HP http://www.town.nachikatsuura.wakayama.jp/forms/top/top.aspx
※写真の解説…藪さんご一家。一時は2階の窓まで水没したという自宅の前にて。
3.十津川村
 今回入ることができませんでしたが、十津川村でも義捐金・寄付金を募集しています。外部からのボランティアはまだ入れる状況ではないようです。詳しくは、下記のHPをご覧ください。
十津川村役場HP http://www.vill.totsukawa.lg.jp/www/toppage/0000000000000/APM03000.html