【新教皇選出・続報1】


教皇選出・続報
■最初の説教■
フランシスコ教皇は、14日に行われたコンクラーベ閉会のミサで、朗読された聖書箇所に基づいて「歩く」、「建てる」、「告白する」ということを軸にした説教を行いました。いくつかの言葉をご紹介します。
「歩くということ。人生は旅であり、立ち止まるとき何かよくないことがあります。主と共に、主の光の中を、神がアブラハムに願った非の打ちどころのない生き方を求めながら、いつも歩いていくこと。」
「建てるということ。キリストの花嫁であり、唯一の主を親石とする教会を建てましょう。生活のすべてにおいて、建てましょう。」
「告白するということ。私たちは好きなだけ歩き、たくさんのものを建てられるでしょう。ですが、イエス・キリストを告白しないなら何の役にも立ちません。私たちは、キリストの花嫁としての教会ではなく、あわれなNGOにってしまうでしょう。」
「十字架なしに歩くなら、十字架なしに建てるなら、十字架なしにキリストを告白するなら、私たちは主の弟子ではありません。この世のもの、司教、司祭、教皇ではあっても、主の弟子ではなくなります。」
「この恵みの日々の後に、わたしたち全員が、主の現存の中を、主の十字架と共に歩む勇気、十字架上で主が流された血の上に教会を建てる勇気、十字架につけられたキリストの栄光を告白する勇気を持てるよう望みます。かくて、教会は前進するでしょう。」
教皇庁報道部の記者会見から■
枢機卿たちから従順の誓いと表敬を受けるとき、新教皇は椅子に座らず、立ったまま受けた。服装については、赤いケープを着けずに簡素なカソックを着、教皇用の大きな十字架ではなく自分の簡素な十字架を着けることを選んだ。
・新教皇は、「フランシスコ1世」ではなく、「フランシスコ」として知られるべきである。
教皇庁の呼びかけを受けて、日本でも呼称は「フランシスコ」に統一されるそうです。
・選挙終了後、宿舎に帰る際、教皇専用リムジンの使用を断り、枢機卿たちと一緒にバスで帰った。宿舎で祝いの夕食の際、新教皇枢機卿たちに「皆さんがしたことを、神がゆるしてくださいますように」とジョークを言った。
・新教皇は14日朝、サプライズでサンタマリア・マジョーレ教会を訪問、聖母の前で祈りを捧げた。同教会は、イエズス会創立者イグナチオ・デ・ロヨラが初ミサを立てた、イエズス会ゆかりの地。
・新教皇はサンタマリア・マジョーレ教会を出た後、教皇選挙開始前に泊まっていた宿舎を訪れ、自分の荷物を引き上げると同時に宿代を払った。その際、「他の人たちによい手本を示すためだよ」と語った。
・新教皇バチカン宮殿の教皇宿舎に行き、部屋の封印を解く予定。その後、改修工事が施される。
・新教皇は、名誉教皇ベネディクト16世に電話で挨拶した。しかし、当面、二人が会う予定はない。
■新教皇の今後の予定■
15日(金)11:00 教皇選挙に参加しなかった枢機卿を含む全枢機卿の謁見。
16日(土)11:00 メディア関係者の謁見。
17日(日)12:00 最初のアンジェラスの祈りと祝福。
19日(火)09:30 サン・ピエトロ広場で即位ミサ。
20日(水) 一般謁見はない。キリスト教諸派の代表の謁見。
※写真…カルチェリの庵へ向かう山道の途中から見たアッシジの街。20年ほど前に撮影したもの。