祈りの小箱(29)フランシスコ教皇『愛や真理、命、美しさへの望み』


フランシスコ教皇『愛や真理、命、美しさへの望み』
 この言葉を聞いて、まだキリスト教と出会う前、十代の若者だったころのことを思い出しました。
 その頃、わたしはまだ自分がどうやって生きていったらいいのか、何に呼ばれているのかまったくわかっていませんでした。ほとんど手当たり次第に可能性を試し、進むべき道を手探りしていたように思います。その頃わたしの心の中にあってわたしを導いていたのは、何かよいもの、美しいものへの強い憧れでした。何か尊いものに捧げられたよい人生、美しい人生を選びたいという望みに駆り立てられながら、自分の進むべき道を探していたのです。
 あちこち旅をしたり、たくさんの本を読んだり、様々な人たちと出会ったりしましたが、最終的にわたしの望みを満たしてくれたのはイエス・キリストでした。マザー・テレサによって司祭への道を示され、その道を模索する中でイエス・キリストに出会ったとき、わたしのよいもの、美しいものへの憧れは完全に満たされたのです。イエスの愛の温もりの中で、わたしは司祭としてイエスのあとにどこまでもついていこうと固く決意しました。
 今から思えば、高校生の頃、わたしの心によいもの、美しいものへの憧れを起こしてくれたのは神御自身だったのです。キリスト教を知らないわたしを、神はよいもの、美しいものへの憧れによって駆り立て、イエスのもとにまで導いて下さったのです。キリスト教を知らない人々さえ、よいもの、美しいものへの憧れによって導き、イエスと出会わせてくださる神に感謝。
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