やぎぃの日記(151)埼玉への帰省

埼玉への帰省

 ようやくキャンプが終わって少し時間にゆとりが出てきたので、思い切って埼玉の実家に帰って来ました。

 父が死んで農業をやめて以来、母は庭にせっせと花を植えています。裏庭には小さな菜園もあり、野菜は自給自足しているようです。

  坂の上を見上げれば六甲山、坂の下を見渡せば海という神戸から、どこまでものっぺりと広がる関東平野の真ん中にある実家に戻って来ると、どこを見ても海も山もないのにちょっとがっかりします。でも、母が育てている花たちが、その寂しさをまぎらせてくれます。

 普段、母がお世話になっている弁護士さんや税理士さん、不動産屋さんに挨拶に行ったり、母やご近所の人の長話につきあったりする中で、人間が生きるということの大変さを実感します。このような現実に直面せずに生きられる修道司祭は、恵まれているのかもしれません。

 死んだわたしの父と同い歳くらいの税理士さんからは「神父だかなんだか知らないが、あなたがしっかりお母さんを支えてあげなきゃだめじゃないか」と厳しく叱責されました。実にもっともなご意見で、反論の余地がありません。

 人生の最初の20年間を過ごした埼玉の実家。ここでの20年間があったから今のわたしがあるわけで、埼玉の現実を否定することはわたし自身を否定することになるでしょう。もっとしっかり向かい合わなければならないと、反省しています。

 明日は、東京で仕事をしてから神戸に帰ります。正味一日半の短い帰省でしたが、色々なことを考え直すきっかけになりそうです。