フォト・ライブラリー(540)沖縄旅行〜2日目・南部戦跡巡り

沖縄旅行〜2日目・南部戦跡巡り

沖縄での2日目、第二次世界大戦の激戦地となった南部の戦跡を案内していただきました。美しい南の島の、あまりにも凄惨な歴史です。

かつて陸軍の病院として使われた糸数壕。全長270mの自然洞窟に、多いときには1000人以上の傷病兵が収容されていたそうです。沖縄戦末期には、アメリカ軍から火炎放射器などで攻撃を受けました。

糸数壕の近くに置かれたカノン砲。畑から掘り出された実物だそうです。これで1発打つと、アメリカ軍からその10倍の反撃を受けたとのことでした。

美しい自然の中に建てられたカトリック具志頭教会。納骨堂が併設されています。

教会の庭に咲き乱れるブーゲンビリア。沖縄のあちこちで見かけました。

美しい糸満の海岸。沖縄戦の際には、この海岸にたくさんの民間人たちが追い詰められ、命を落としたそうです。

打ち寄せる波。遠くに見える白波の辺りが、サンゴ礁と外海の境目なのだそうです。

沖縄戦の凄惨な歴史を聞くと、海の美しさが悲しく見えてきます。

遠くに見える岬では、追い詰められた民間人が海に身を投げたとのことでした。

映画などで有名な「ひめゆりの塔」。この地で命を落とした女子学生たちの鎮魂のために建てられた塔です。

塔の下に、大きな自然洞窟が広がっています。沖縄戦のときには、陸軍の病院として使われたそうです。

ひめゆりの塔」に手向けられた、極彩色の花たち。多くの若者たちの命を奪う久なんな戦争が二度と起こらないよう、心から祈らずにいられません。

平和を願う人々の思いの象徴として建てられた、沖縄平和記念堂。中には、巨大な平和祈念像が安置されています。

沖縄戦から米軍の占領、そして今日に至るまでの沖縄の歴史が展示された沖縄平和祈念資料館。海の向こうから大きな入道雲が湧き上がってきました。

資料館の入口の屋根に置かれたシーサー。家の守り神だそうです。

人間たちの歴史を見守ってきた海。すべてを静かに包み込んでゆきます。

沖縄戦で亡くなった人たちすべての名前が刻まれた「平和の礎」。現在、241,468人の名前が刻まれているそうです。

石碑には、全国各地から沖縄に送り込まれてきた兵士たちの名前も。中には司祭もいたそうです。いったい、どんな思いで戦い、死んでいったのでしょう。

沖縄戦では、9万人以上の民間人が犠牲になったと聞きました。わたしが泊めてもらった修道院でも、沖縄出身のシスターたちのほとんどが、親や親戚を沖縄戦で失ったとのこと。二度とこの美しい島が戦争に巻き込まれることのないよう、心から祈らずにいられません。