やぎぃの日記(57)再びカルカッタへ


 カルカッタへの出発が、いよいよ3日後に迫ってきた。1995年12月に結核を患って帰国して以来、実に14年ぶりのカルカッタだ。
 この日が来るのをどれだけ待ったか分からない。この10数年間、この日が来るのを夢に見続けてきた。比喩的な意味ではなく、実際に夢の中にカルカッタが出てくることがたびたびあったのだ。それは一つの決まったパターンを持った夢だった。
 その夢はいつも、わたしが何年かぶりでカルカッタに到着するところから始まる。カルカッタのダムダム空港に到着し、車かなにかで街に入るところまではいつも同じだ。その後の部分は毎回違うのだが、ホテルの中で過ごしたり、街中を歩きまわったりしてときを過ごす。そして、いよいよマザー・ハウスに行こうとするところでだいたい目が覚める。ときには、マザー・ハウスに到着するのだが、マザーの墓に着く前に目が覚める。決して、マザーの墓にまでたどり着くことができないのだ。そんな夢を、いったい何回見たか分からない。
 今回は、到着の翌日、25日の午後にマザーの墓の前でミサを立てることになっている。この夢がついに結末を迎えるときが来たのだ。そのとき、いったい何が起こるのだろうか。これまでの14年間の思いを1週間に凝縮した今回のカルカッタ訪問によって、わたしの人生に何か変化が起こるのだろうか。考え始めると、期待と不安でいても立ってもいられなくなる。
 祈りの中で十分に心を整えて、この旅に臨みたい。 
※写真の解説…カルカッタ、A.J.C. Bose Road。中央にある白い建物がマザー・ハウス。1995年に撮影。