フォト・エッセイ(143)中高生会キャンプ2009①


 中高生会のキャンプで、姫路のそうめん滝キャンプ場に行ってきた。昨年同様3泊4日で、20人ほどの中高生が参加した。
 そうめん滝キャンプ場は、砥堀川の渓谷を利用した山の中のキャンプ場だ。砥堀川の上流部には、そうめん滝や岩滝などいくつかの滝があり、その周辺には水遊びをするのにもってこいの淵や瀬、岩場がたくさんある。残念ながら、昨年は渇水のため川にほとんど水がなく、「滝」はただの細い水のしたたりにしか見えなかった。川自体、川というよりはところどころに水たまりのある砂利道のように見えた。だが幸いなことに、今年の砥堀川は清らかな水が音を立てて流れる立派な渓流の姿を取り戻していた。
 着いてすぐ、管理棟の前の川で釣竿を出してみた。すぐに5匹ほどのカワムツが釣れた。管理人さんの話では、カワムツはこのあたりではヤナギバヤと呼ばれているそうだ。細い流れでも繁殖することができる、生命力の強い魚だ。子どもたちが集まって来て、ぼくにも釣らせてくれと口々に言うので竿を貸したが釣れなかった。釣りは釣りで、なかなか難しいのだ。竿さばきやポイントへの近づき方、餌の流し方などがすべてうまく結び付かないと魚はかかってくれない。釣れた魚は、食事担当のリーダーに焼いてもらって食べた。臭みが強く小骨も多いが、白身の部分はちゃんと川魚の味がした。
 翌日、子どもたちにまた釣りの仕方を教えた。そのときは、なんとか子どもたちも数匹釣り上げることができた。釣竿と糸を通して静かに自然と向かいあう釣りの楽しさを、彼らが覚えてくれればと思う。







※写真の解説…1枚目、キャンプ場で見つけたトンボ。2枚目、ソーメン滝キャンプ場。3枚目、クヌギ林。4枚目、キャンプ場の隣を流れる砥堀川。