やぎぃの日記(115)東北被災地はいま1〜カトリック仙台教区サポートセンター


東北被災地はいま1〜カトリック仙台教区サポートセンター
 10月13日、カトリック仙台教区サポートセンターを初めて訪ねることができた。突然お邪魔したのだが、責任者の成井神父様が被災地の現状を丁寧に説明してくださった。
 現在、仙台教区は津波で甚大な被害を受けた釜石、米川、石巻、塩釜の4ヵ所にボランティアたちが寝泊まりできるベースを設けている。全国から集まったボランティアたちは、これらのベースから泥かきや仮設訪問、傾聴などのボランティアに出かけていくのだ。
 夏のあいだは常時70人ほどいたボランティアだが、残念ながら秋になって激減し、今は20人くらいしかいないとのこと。緊急事態ということでカトリック新聞一面にボランティア募集の広告を出したが、関心を示してくれたのはこれまでボランティアに来られなかった高齢者などで人員の補充にはつながらなかった。現在は、石巻、塩釜からボランティアを引き上げ、釜石、米川にそれぞれ10人を送っているとのこと。各ベースに5人ずつということにすると、どのベースもまわらなくなってしまうからだ。石巻ペースは今後、地域の交流を促進するためのセンターとして、塩釜ペースは傾聴ボランティアの拠点として生まれ変わっていくという。
 うれしかったのは、成井神父様がイエズス会の被災地支援への取り組みを高く評価してくださったことだった。夏のあいだ、ボランティアを申し込んできた団体の半数近くが、上智大学六甲学院、イグナチオ教会などイエズス会に関係する学校や教会からの団体だったとのこと。司祭の派遣ができていないことから、若手イエズス会員の中には会の被災地への取り組みが十分なのか心配する声もあったが、それはどうやら取り越し苦労だったようだ。イエズス会の被災地への関心と共感は、会員個人を通してではなく、各事業体の取り組みを通してはっきりと示されている。安心すると同時に、これから冬に向けて、さらに継続的なボランティア派遣が求められているとも感じた。
※写真の解説…カトリック仙台教区サポートセンターの置かれている、カトリック元寺小路教会。