写真で振り返る2011年・帰国、被災地へ(4-8月)

写真で振り返る2011年・帰国、被災地へ(4-8月)

帰国してすぐ、福島に向かいました。昨年、マザー・テレサ生誕100年記念写真展を二本松市郡山市の2ヵ所で開催していただいた御縁もあり、友人や知人たちを見舞うことが第一の目的でした。4月初旬の段階ではまだ放射能の汚染がどれほど深刻なものかまだ把握されておらず、ともかく元の生活を取り戻すことが最優先課題であるように感じられました。写真は、地震で破壊されたいわき市カトリック湯本教会の聖堂です。

4月、神戸に戻って、再びカトリック六甲教会の叙任司祭に着任しました。六甲山の懐に抱かれた美しい街に戻れたことは、神様が与えて下さった本当に大きな恵みでした。写真は、布引ハーブ園の菜の花畑です。

アジサイは神戸市の花、6月の六甲山は、アジサイの紫や青に美しく彩られます。このころ、池長潤大司教様から電話があり、神戸地区地区長に任命したいとの打診がありました。まったく思いがけないことではありましたが、同じイエズス会の司教様からの依頼でもあったので快く引き受けさせていただきました。

7月末、南光のヒマワリ園を訪ねました。背筋をぴんと伸ばし、いつも太陽に向かって咲くヒマワリ、わたしが一番好きな花です。

8月初旬、子どもとスタッフ、リーダー合わせて百数十人でのカトリック六甲教会教会学校キャンプが開催されました。六甲学院や海星、聖心などのカトリック系女子高の生徒たちもサブリーダーとして20人ほど参加し、若い力に溢れたキャンプでした。このキャンプの間に、長年リーダーとして活躍しながら受洗を迷っていた青年が、ついに洗礼を受ける決心をしました。

8月中旬、軽井沢の宣教クララ会修道院イエズス会日本管区主催のの「年の黙想」が開催されました。指導は、ローマの教皇庁立グレゴリアン大学で教えておられる菅原神父様でした。はるかに浅間を仰ぐカラマツの林の中を散策しながら、自分がどれほどちっぽけであるか、神の恵みがどれほど大きいかを実感しました。

この滝のそばで黙想していたとき、イエスの存在をこれまでにないほど身近に感じました。大切なのは、わたしが何をしたいかではなく、イエスがわたしを通して苦しみの中にある人々のために何をしたいかということだけです。そのことを忘れない限り、イエスはわたしをこれからも司祭として使ってくださるでしょう。