フォト・ライブラリー(337)初冬の鎌倉〜円覚寺から鶴岡八幡宮へ・後半

初冬の鎌倉〜円覚寺から鶴岡八幡宮へ・後半

円覚寺から建長寺に向かって歩いている途中、民家の庭先で見事な山茶花の木を見つけました。

「きれいだなぁ」と思って見上げていると、枝の中からガサゴソと何かが動く気配が。花の向こう側から顔を出したのは、かわいらしいメジロでした。

こちらは清楚な白妙菊。あまり目立たない植物ですが、この季節の花壇ではよく見かけますね。

別の家の庭先には、赤く色づいたヒイラギナンテンの木もありました。クリスマスにちょうどいい色づき具合です。

あちこちで道草しながらゆっくり歩き、ようやく建長寺に到着しました。鎌倉五山の筆頭寺院だけあって、とても立派な山門です。昔、この山門の前で大学の仲間たちと記念写真を撮ったのを思い出しました。

境内にある日本家屋の庭先で、散り残ったモミジが真っ赤に輝いていました。この家には、一体誰が住んでいるのでしょう。

奥の院へと続く並木道。ところどころ木漏れ日に照らされた石畳に、ぐっと心を惹かれました。

境内のあちこちに咲いた山茶花。葉をすっかり落した木々と石畳が作り出すモノトーンの景色の中で、その華やかさが際立ちます。

斜面に植えられた菊の花が、青空に向かって元気よく花を咲かせていました。寒さに負けない力強さがいいですね。

またしばらく歩いて、鶴岡八幡宮の境内へ。庭に引かれた疎水に、モミジの葉が幾枚か散っていました。

鎌倉と言えば、やはり鶴岡八幡宮でしょう。平日でしたが、たくさんの人たちが訪れて賑やかでした。初詣の時期には、きっと身動きがとれないくらい込み合うのでしょう。

鎌倉駅で友人の家族と合流。車で稲村ケ崎にあるレストランに行きました。レストランのテラスから眺めた冬の海。油を流したような鈍色の水面に、冬の太陽が金色の光を散らしていました。友人が亡くなってもう15年近く。ご家族との交流がこうして今でも続いているのは、本当にうれしいことです。