【教皇ベネディクト16世、退位宣言】


教皇ベネディクト16世、退位宣言
 教皇ベネディクト16世は、2月11日朝に行われた枢機卿会議の席上で、御自身が教皇座から退位されること、2012年2月28日20:00から教皇座が空位となり、新教皇選出のためのコンクラーベが召集されることを発表しました。現時点で分かっている情報をまとめておきます。教皇様のこれまでのお働きに心から感謝するとともに、ご健康の回復のために心からお祈りしたいと思います。
【退位宣言要旨】
「神の前で繰り返し良心を糾明したあとで、高齢のため、私は自分の体力がもはや教皇職を適切に遂行するのにふさわしくないと確信しました。」
「私の健康状態は、この数ヶ月、託された使命を適切に果たすことができないと思い知らされるほど悪化しています。」
「この理由から、行為の重大さを十分に知りつつ、完全な自由意思を持って、ローマ司教の地位を退くこと、2013年2月28日20:00から教皇座が空位となり、新しい教皇を選ぶためのコンクラーベが適切な者によって召集されることを宣言します。」
「今は、聖なる教会を、私たちの主イエス・キリストの手に委ねましょう。そして、聖なる母マリアに、新しい教皇の選出において枢機卿たちを助けて下さるよう願いましょう。私自身は、今後、祈りに捧げられた生活を通して教会に献身的に奉仕したいと望みます。」
教皇庁報道部の発表】
この退位は教会法332条2項に基づくものである。教皇は、新教皇選出のコンクラーベに参加しない。退位後、教皇はカステル・ガンドルフォに移動する。バチカン内の観想修道院の修理が完了した後は、そこで祈りと内省の時を過ごす。退位は自由意思によるものであって、外部からの圧力はない。
バチカン・ラジオ等の報道】
・これまでに即位した260人以上の教皇のうち、少なくとも4人が退位している。今回の退位は、1415年にグレゴリオ12世が退位して以来、約600年ぶりのこと。
コンクラーベ空位発生後15日〜20日の間に召集されるとの規定により、新教皇選出のコンクラーベは3月中旬にも行われる見通し。
★退位宣言の様子をYoutubeでご覧になれます。言語はラテン語です。