【広島土砂災害現地報告】

【広島土砂災害現地報告】

 広島土砂災害の被災地では、今日から地元の社会福祉協議会による一般のボランティア募集が始まりました。私も、広島教区の青年や猪口神父様と一緒に参加。最も被害のひどかった八木地区で、泥かきのボランティアをしてきました。

 被災地を埋め尽くした泥と格闘するボランティアの若者たち。炎天下での苦しい作業でしたが、若者たちはまるで当然のことのように黙々と作業をしていました。「困ったときはお互い様」、そんなことは言うまでもないのかもしれません。

 被災地を埋め尽くした泥。テレビの報道では聞いていましたが、想像以上にねばり気が強く、スコップを差し込むと、なかなか持ち上げることができません。この泥に呑まれた方々は、一体どれほど苦しかったことでしょう。

 被災地では小型の重機による岩の撤去作業も行われています。ここよりもう少し上の八木ヶ丘地区では、アパートが流され、いまも10人の方が行方不明とのことでした。

 アパートの軒先まで積もった泥を、ボランティアたちが取り除けてゆきます。窓には時折、不安そうに外の様子をうかがう小さな子どもたちの姿が。その顔を見れば、がんばらないわけにはいきません。

 1日の仕事を終え引き上げようとするボランティアたちに、アパートの住人の方が出てきて「ありがとうございました」と言ってくださいました。私たちからの返事ももちろん「ありがとうございました」。手伝わせていただいたことに感謝です。

 広島土砂災害、ボランティアの立ち入ることができない山際の地域では、警察、消防、自衛隊による懸命の捜索活動が続けられていました。亡くなられたすべての方々のため、また被害にあわれたすべての方々のために祈らずにいられません。