フォト・エッセイ(125) 生田川上流①


 この間の木曜日、1週間ぶりに六甲山に行ってきた。ここのところ休みの日に雨が降ったり、晴れても遠くに行ったりすることが続いて六甲山にご無沙汰していたのだが、このアジサイの季節に六甲山に行かないわけにはいかない。今回は、新神戸駅の裏手から六甲山に入る道を選んだ。布引の滝、市が原、トウェンティクロスを通って森林植物園のアジサイ園に至るルートだ。
 このルートを辿ると、ずっと生田川の上流を目指して進んでいくことになる。生田川は、このブログでも度々紹介した穂高湖を水源とする神戸の代表的な河川だ。新神戸駅の前を流れている川といえば、神戸に来たことがある人ならたいがいわかるだろう。
 新神戸駅の裏手から山に入っていくと、10分も歩かないうちに布引の滝に出る。駅からこれだけ近い所に大きな滝があるのは、全国でもきっと珍しいだろう。布引の滝からさらに生田川沿いを上っていくと、布引貯水池という大きなダム湖に出る。神戸市の大切な水源の一つだ。これも、街からこれだけ近い所に巨大なダムがあることに驚かされる。神戸の市街地は、ほんの目と鼻の先だ。
 ダム湖からさらに生田川を遡って行くと、トウェンティクロスと呼ばれるハイキング道に出る。かつて、途中に20か所生田川を渡る場所があったことからこの名前が付けられたという。川沿いのとても美しい道だ。とても暑い日だったので、ところどころで靴を脱ぎ、水に足をつけたりしながらゆっくり進むことにした。







※写真の解説…生田川上流にて。3枚目、淵で群れ泳ぐウグイ(ハヤ)。4枚目、川の中州で見かけた珍しいトンボ。