やぎぃの日記(66)越冬炊き出し②


 炊き出しは3時頃に終わった。実はこの日、元日ということもあって、わたしは若者たちにもう1つの呼びかけをしていた。炊き出しが終わった後、教会に行って聖体降福式をしてはどうかということだ。社会の谷間に置かれた人々の傍でイエス・キリストと出会い、さらに御聖体の中におられるイエス・キリスト出会う。これ以上、完璧な新年のスタートはないだろうとわたしは若者たちを勧誘した。
 呼びかけに応えて、8人ほどの若者たちが聖体礼拝に参加してくれた。近頃ほとんどしなくなったせいか、聖体降福式に参加するのは生まれて初めてという若者も多かった。彼らに本物の聖体降福式を知ってもらうため、聖歌「タントゥム・エルゴ」の練習から始めて、共同祈願も含めた1時間ほどの式を行った。
 呼びかけたわたし自身、御聖体の前で祈る間に深い恵みを与えられた。昼間出会った労働者の方々の中にも確かにイエスがいたし、御聖体の中にもイエスがいる。共同祈願を通して、集まった若者たちの心の中にイエスがいることもはっきりと感じられた。
 聖体礼拝の後、新年会と称して夜遅くまで若者たちと語り合った。これほどイエスの存在を身近に感じられた元日は、これまでになかったとさえ言っていい。すばらしい新年の始まりだったと思う。



※写真の解説…1枚目、大鍋で炊かれた雑煮。2枚目、雑煮をおいしそうに食べる六甲教会の青年。3枚目、食器洗いに精を出すマシア神父。