フォト・ライブラリー(208)2011年度越冬炊き出し

2011年度越冬炊き出し

昨年の12月28日から神戸市役所の隣にある東遊園地で行われていた越年越冬炊き出しが、今日終了しました。今日の炊き出しの様子を、写真でご紹介したいと思います。まずは、炊き出しに先立って行われた全体打ち合わせの様子です。マイクを持って話しているのは、この炊き出しの総責任者、カトリック社会活動センター責任者の山野真美子さん。山野さんは、越冬期間だけでなく、年間を通して炊き出しや生活相談などの野宿者支援をしておられます。

ご飯が炊きあがり、御握り作りが始まりました。熱いご飯をサランラップに包み、一つひとつ丁寧に握って行きます。冬の寒さを吹き飛ばすほどの熱気の中、たくさんのお母さんたちの手が飛び交います。

いよいよ配食開始。インスタントラーメンに次々とお湯が入れられていきます。最終日のメニューは、撤収の関係もあって毎年インスタント・ラーメンと御握りに決まっています。他の日は、トン汁やお雑煮、パエリアなど、その日を担当する団体が腕をふるっておいしい食事を準備します。

配食がひと段落して、ボランティアたちも野宿者のおじさんたちに交じってラーメンと御握りを頂きました。普段、家で食べるインスタント食品よりもおいしい気がしたのは、気のせいでしょうか。

9日間にわたる越冬越年炊き出しが終わって、総責任者の山野さんもほっと一息ついています。ほんとうにお疲れさまでした。

最後に、炊き出し会場の入り口に置かれた看板をご紹介したいと思います。野宿者の皆さんもできることならちゃんとした仕事について、幸せな家族を作りたかったのですが、さまざまな事情がそれを許さなかったのです。決して、好きでぶらぶらしているわけではありません。イエスが今の時代に生きていれば、想像を超えるほどの孤独や疎外感、敗北感を抱えて生きる野宿者の皆さんの傍らにきっと寄り添ったことでしょう。今年は、カトリック大阪教区が掲げるスローガン「谷間に置かれた人々の心を生きる」を、私自身のテーマにしたいと思います。