やぎぃの日記(91)チャリティー・ライブ


チャリティー・ライブ
 ここのところ連日連夜いろいろな方たちが送別会をしてくださっているが、昨日の晩は三宮のライブ・ハウスで超教派クリスチャン青年の集いの若者たちが盛大なチャリティー・コンサートをしてくれた。
 昨夜は、正直言って何が起こるのかよくわからないまま会場に向かった。カトリック聖公会の若者たちのチャリティー・ライブで、集まったお金はわたしがフィリピンに持っていってほしいという話だけは聞いていた。会場は下山手通りにあるアフリカ系のクラブ「ZANZIBA」だった。少し遅れて到着したわたしが地下一階にあるそのクラブのドアを開けると、いきなりすさまじい轟音が鼓膜に響いた。中にはおびただしい数の若者たちが集まり、すごい熱気だった。
 最初「いったいこれは何なのだ」と思って途方にくれたが、よく見ると集まっている若者も歌っている若者も、おなじみの顔ばかりだ。神父さんたちや牧師先生たちも、すでにノリノリで盛り上がっている。
 2組目のバンドが終わったところでわたしがステージからメッセージを話すことになった。このコンサートで集められたお金がどこに運ばれるのかという話だ。実はわたしは21歳のときに初めてマニラを訪れスモーキー・マウンテンに足を踏み入れて以来、すでに5回くらいフィリピンに行ったことがある。10年前には半年住んで、毎週スラム街に通っていた。そのときに目の当たりにしたフィリピンの貧困の現実について話すと、若者たちは熱心に耳を傾けてくれた。
 とりの「三十路」が演奏を終えた後、「ここでもう一人の方に歌っていただきます」というアナウンスがあった。誰のことかと思っていたら、「では片柳神父、ステージに上がってください」と言う。耳を疑いながらステージに上がっていくと歌詞のプリントを渡された。爆風スランプの「ランナー」だった。カラオケでわたしがいつも歌う曲で、それを知っている大阪教区の同僚の神父さんたちが準備してくれたらしい。もうここまで来たらしかたがないと思って、わたしは声の限りに「ランナー」を歌った。

 全身汗びっしょりになって歌い終わったところで、今度は感謝状とプレゼントの授与があるという。まず若者たちからのプレゼントが手渡されたが、なんと色とりどりのTシャツのセットだった。しかも、それぞれに超教派クリスチャン青年の集いのときの写真などがプリントしてあった。続いて日本基督教団聖公会の教職者の先生方からのプレゼントということで小さな箱を受け取った。開けてみると、典礼色に合わせた5色のパンツだった。しかも1枚1枚にわたしの顔写真がプリントしてあった。
 わたしは感動して、これまでに何回も話してきた超教派クリスチャン青年の集いにかける思いを話した。イエス・キリストを信じるわたしたちの間に、本来隔ての壁などあるはずがないということだ。これからも神戸の地でこの集いを続けていってほしいとわたしが語り終えると、青年たちがわたしの周りに集まってきて胴上げしてくれた。
 昨日は午前中に幼児洗礼式を司式し、午後は阪神百貨店マザー・テレサについて講演会をし、夜はライブ・コンサートで熱唱までするという具合でとても充実した1日だった。何か月か分の恵みを1日で受け取ってしまったのではないかという気さえする。どれもすばらしい恵みばかりで、わたしの一生の宝だと思う。神戸の若者たちに、心から感謝!

★なお、昨夜のライブコンサートの入場者数は103人、チャリティーの総額は95,900円に達しました。お金は、フィリピンに到着次第トンドの「神の愛の宣教者会」に届けたいと思います。参加してくださった皆様、本当にありがとうございました。