第54回神戸市民クリスマス
12月14日(金)の晩、カトリック神戸中央教会で第54回神戸市民クリスマスが開催されました。神戸市民クリスマスは、年に一度、普段は別々の教会に分かれているイエス・キリストの兄弟姉妹が一堂に会し、神戸市民の皆さんと一緒に救い主の誕生を祝うエキュメニカルの祭典。喜びと感謝、平和に満ちあふれた会場の様子を写真でお伝えしたいと思います。
市民クリスマスは、元町通り商店街、大丸前、異人館の3ヵ所から同時に出発し、歌いながら教会を目指して歩くキャロリング隊の歌声からスタートします。キャロリングは、救い主の誕生の喜びを街に響かせるだけでなく、歌声に引き寄せられて教会までついて来られる方もいて、福音宣教にとても役立っています。
今年のメイン会場であるカトリック神戸中央教会の庭は、キャンドル・アートやクリスマス・デコレーションの光りで満ち溢れていました。
冷たい六甲おろしが吹きすさぶ神戸の街を歌い歩き、冷え切った体で帰ってきたキャロリング隊に、温かい飲み物や食べ物を振る舞う「ホット・コーナー」。たくさんの御婦人方が、このために午前中からずっと準備してくださっていました。
キャロリングを終え、「ホット・コーナー」で体を暖めた人たちの心を、今度はキャンドル・アートの優しい炎が暖めます。
市民クリスマスのメインとなる礼拝。今年は、日本基督教団神戸中央教会の林昌利先生が全体の構成とメッセージを担当してくださいました。出産間近のマリアとヨセフに立ちはだかるユダヤ教社会の偏見や差別という視点からご降誕の意味を解き証し、神が人となるということが尋常一様の愛ではないということをわたしたちに教えてくれるメッセージでした。
林昌利先生は、メッセージの中でキャンドルの光についても語って下さいました。キャンドルの光は、小さな輝きであること、身を削って周りの闇を照らすこと、懐中電灯の光と違って隣の人と分かち合うことができることの3つの点で、福音の光のシンボルにふさわしいとのこと。そう言われると、キャンドルの光がいつもと違って見えます。
深い感動と喜びのうちに礼拝が終了したあと、超教派の青年の集いが行われました。今から5年前、わたしもまだ30代で青年だったころに、同世代の教職者たちと一緒に始めたこの集い。回を重ねる中で、教派を越えた絆がずいぶん深まってきたようです。この集いで知り合い、教派の違いを越えて結婚した男女もいます。第54回神戸市民クリスマス、今年も、「神の国」の宴を先取りするかのような深い感謝と喜びに満たされた交わりのひと時でした。青年たちは、来年1月20日に、この同じ会場でエキュメニカル鍋大会をする予定です。