《カルカッタからの祈りⅡ》


カルカッタからの祈りⅡ》
 さきほど、カルカッタ「神の愛の宣教者会」本部修道院にあるマザー・テレサのお墓の前で、日本のための祈りの集いが行われました。こちらでボランティアをしている間に日本から震災の知らせを受け、戸惑いの中にある日本人ボランティアたち40人ほどが参加し、マザーと共に被災者の皆さんのために心からの祈りを捧げました。
 わたしたちが祈っている途中で、「神の愛の宣教者会」3代目総会長のSr.プレマが集いに顔を出してくださり、日本人ボランティアたちのために話をしてくださいました。その他、集いには「神の愛の宣教者会」ブラザー部門総会長のBr.デイビッドや、たまたまマザー・ハウスを訪問中だったシリア正教会の司教様なども顔を出し、日本のために祈ってくださいました。この祈りが折鶴に乗って日本まで届くよう、心から切に願っています。

Sr.プレマの話
「この苦しみと困難のときに、ここにとどまり、わたしたちと共に働いてくださっていることを心から感謝いたします。皆さんの御家族も、皆さんがここでマザー・テレサと共に日本のために祈っていると聞けば、きっとお喜びになることでしょう。
 地震が発生したとの知らせを聞いて、わたしはすぐに日本にある修道院に電話しました。東京と名古屋の修道院では、揺れを感じたとのことでした。「神の愛の宣教者会」の使命は、苦しんでいる人たちがいればどこにでも行ってその人たちと共に苦しむことですから、わたしはシスターたちに被災地に行けないかと尋ねました。しかし、原子力発電所の問題や、現地の状況がまだよく分からないことなどから、すぐに行くのは困難だろうとの答えでした。ですが、わたしとしては、状況が整い次第、シスターたちを派遣したいと考えています。
 日本はかつて、戦争のために壊滅的な打撃を受けましたが、しかしその中から輝かしい復活を遂げました。わたしたちは、日本が今回も必ず輝かしい復活を遂げるだろうと固く信じています。そして、そのために皆さんと一緒に祈っています。
 皆さんは、この地震によってこれまでに築き上げてきた便利な生活を失われるかもしれません。しかし、皆さんはこの国で、そのような便利なものを持たずに生活しているたくさんの人々の笑顔をご覧になったことでしょう。幸せになるために、そんなにたくさんのものは必要ではないのです。皆さんは、日本に帰ってぜひそのことを知らせてください。
 物やキャリアなどは、わたしたちを幸せにしてくれません。わたしたちを本当に幸せにするのは、友情、共感、愛といったようなものです。今この世界は、そのことに気づき、わずかな物だけで生きる簡素な暮らしの中に幸せを見出せる若者たちを必要としています。もっと、もっとと際限なく欲望を膨らませる世界の潮流にあらがえる若者たちが必要なのです。どうぞ、皆さんがそのような若者になってください。
 わたしたちは今、本当に皆さんと心を一つにしてお祈りしています。マザー・テレサも祈っています。皆さんの上に神様の祝福が豊かにありますように。」