フォト・ライブラリー(277)初夏の六甲山高山植物園〜後半

初夏の六甲山高山植物園〜後半

六甲山高山植物園が全国に誇る「ヒマラヤの青いケシ」です。ヒマラヤ原産のため暑さに弱く、栽培がとても難しいそうですが、この高山植物園では毎年のように花を咲かせています。北海道南部と同じ気候と言われる六甲山上ならではのことでしょう。

北海道の原野に自生するエゾスカシユリ。花びらと花びらのあいだに隙間があることから「透かし」の名前がついたそうです。

初夏の高原を代表する花、ニッコウキスゲも開花を始めていました。濃い黄色なのかオレンジなのか、なんとも言えない鮮やかな色合いの花びらが、夏草の緑に映えています。

形からわかるとおり、ニッコウキスゲユリ科の花。属名は「ワスレグサ属」といいますが、この属名は、見とれているうちに時間が過ぎるのを忘れるほど美しいことに由来しています。

真っ赤なハマナスも開花していました。優雅に広がった大きな花びらが魅力的です。

こちらもハマナスですが、白い花びらは珍しいのではないかと思います。なお、ハマナスという名前は、実の形がナシに似ているところから来たものだそうです。ナスとは関係ないんですね。

これはなんと松の花です。紫色の部分が花だとのことですが、ちょっと見るとわかりませんね。高山植物園らしい花だと思います。

最後に「ヒマラヤの青いケシ」の写真をもう一枚。神秘的な青さに光る花びらが、ヒマラヤの涼やかな風を運んできてくれるようです。わずか数時間で、アルプスからヒマラヤまで世界各地の高山の世界を味わった午後でした。