FEBC『祈りの言葉に聞く』12〜闇の体験


FEBC『祈りの言葉に聞く』12〜闇の体験
 昨年、キリスト教放送局FEBCで放送された番組『祈りの言葉に聞く〜マザー・テレサに導かれて』。第12回目の原稿をお届けします。
 マザー・テレサに導かれながら、イエス・キリストが住むというわたしたちの心の一番奥深い部分、「存在の深み」へと旅を続けるこの番組。前回は、目の前にいる相手に心を開き、その人の痛みや苦しみに深く共感するとき、わたしたちはその人の痛みや苦しみよりそっているイエスを見つけることができる。わたしたち自身の「存在の深み」からだけでなく、相手の「存在の深み」からもイエスはわたしたちに呼びかけている、というお話をしました。
 貧しい人々の苦しみにどれほど共感しようとしても、自分が豊かさの中で体も心も満ち足りた生活を送っているなら、それは難しいでしょう。だからこそ、マザーはあえて貧しい生活をし、スラム街の人々と同じ苦しみを生きることを選んだのです。スラム街で奉仕活動をする人たちは、普通スラム街に行って働く時間だけを貧しい人々に捧げますが、マザーは自らも貧しい生活を送ることで24時間のすべてを貧しい人たちのために捧げていたと言っていいでしょう。
 そこまで徹底して貧しい人々と、そして貧しい人々の中におられるイエス・キリストと共に生きることを選んだマザーに、神は更なる使命をお与えになりました。それは、貧しさにうちひしがれ、希望を失った人が感じる「神から見捨てられた苦しみ」さえも、貧しい人々と共に担うということでした。マザーは、次のように語っています。
「魂の中で、わたしは恐ろしい痛みを感じているのです。それは喪失の、神がわたしを望んでいないということの、神が神ではないということの、神が実は存在しないのだということの痛みです。」
★放送の原稿はこちらからダウンロードしていただけます。⇒ 祈りの言葉に聞く・第12回「闇の体験」.pdf 直
FEBCの放送番組表は、こちらからご覧になれます。⇒ 2012akifuyu_bangumi.jpg 直
FEBCのHPはこちらからご覧になれます。⇒ http://www.febcjp.com/main/index.html