やぎぃの日記(159)"THE POPE APP"の衝撃


"THE POPE APP"の衝撃
 教皇庁広報評議会が、ついに「究極のスマホ・アプリ」"THE POPE APP"の開発に成功。第47回世界広報の日メッセージソーシャル・ネットワーク〜真理と信仰の扉、新しい福音宣教の空間』の発表に合わせて無償配布を開始した。
 広報評議会がこのアプリの開発を発表したのは昨年12月。年内の配布開始が予告されていたが、認証手続きなどに手間がかかったために若干遅れ、先週、成果広報の日メッセージの発表に合わせる形で配布が開始された。実際にダウンロードして使ってみた感想を書いてみたい。
 このアプリを起動すると、まず日替わりの教皇様の写真と一緒に最新の情報が表示される。そこから先は、メニューを開いて自分の見たい情報を選ぶことになるのだが、このメニューが充実している。メニューは次の通り。
(1)大きな行事の時に行われるライブ中継、(2)行事予定、(3)教皇様からのメッセージ(一般謁見、アンジェラスなどに際して発表されるメッセージや、その他の教皇文書)、(4)ニュース、(5)写真、(6)ビデオ、(7)ライブカメラ映像(バチカン市国とカステルガンドルフォの映像を6つのカメラから24時間中継)、(8)リンク集(ツイッターアカウントなどにつながっている)
 これら情報に、手のひらの上で瞬時にアクセスできる。教皇様の日常が「手に取るようにわかる」と言っていいほど充実した内容だ。これを手にすることで、教皇様との心理的な距離が一気に縮まることは疑いがない。ツイッターなどと合わせて、バチカンのインターネット宣教にかける意気込みがうかがわれる。
 スマホを手にしたことがない方のために説明しておくが、アプリがあるということとは、HPで情報を発信しているということとは少し意味が違う。HPであれば、まずグーグル・クロームやファイアー・フォックスなどのブラウザーを開き、次に「お気に入り」を開き、ようやくお目当ての内容に到達することになる。だがアプリならば、スマホの画面に出てくるアプリのアイコンに触るだけで、いきなりお目当ての内容が出てくる。三段階の手間が、一気に一段階に縮まるのだ。ブラウザを開けば他のHPを見たくなるかもしれないが、アプリならば、ユーザーを確実に自分たちのコンテンツに誘導できるというメリットもある。
 教皇様がこのようなアプリを持ったことで予想されるのは、各地の教会や教区がアプリを持つ傾向がさらに加速されるということだ。日本ではまだあまり聞いたことがないが、欧米やフィリピンなどでは、もうごく日常的にスマホ・アプリが福音宣教に使用されている。やがて、日本でも各教区や教会がそれぞれにアプリを持ち、アプリから直接に情報を発信する時代が来るかもしれない。"THE POPE APP"の登場は、そんな未来を予感させる出来事だ。
★今のところ、このアプリは英語、イタリア語、フランス語、スペイン語ポルトガル語でのみ配布されています。アイフォン版が先行して配信されましたが、アンドロイド版も間もなく配信開始とのことです。
【THE POPE APP公式HP】 http://www.thepopeapp.com/