祈りの小箱(22) 『守護者』聖ヨセフに倣って


『守護者』聖ヨセフに倣って
 3月19日、聖ヨセフの祭日にサン・ピエトロ広場で行われた就任ミサの中で、フランシスコ教皇は『守護者』としての聖ヨセフに倣う信仰について説教されました。
 聖ヨセフが『守護者』であるのは、まず第一に、天使を通して語られた神の御旨に耳を傾け、自分に託されたイエスとマリアを守ったからです。『守護者』とは、自分の思いではなく神の御旨を人々のあいだに実現することによって人々を悪から守る者なのです。
 さらに、フランシスコ教皇は、『守護者』のもう一つの側面も忘れないようにと語られました。もし自分に託された人々を守りたいのならば、まず自分自身の心を悪から守らなければならないというのです。もし自分の心さえ守ることができないなら、他人の心を守ることなどできないはずですから、これはとても大切な指摘だと思います。
 憎しみや妬みなどの感情や傲慢な心の動きは、大きな力でわたしたちの心に押し寄せてきます。もしそれに呑み込まれてしまえば、わたしたちは自分自身さえも見失い、守ることができなくなります。自分さえ守れないなら、自分に託された人々を守ることができないのは明らかでしょう。
 自分を守り、大切な人々を守りたいならば、どんな感情や思いの波にも押し流されることがないよう、信仰の足場の上にしっかりと立つことが大切だと思います。激しい感情や悪い思いが襲ってくるたびに、すばやく祈りの高台に退き、神の御旨を確かめるのです。『守護者』であることの第一条件は、神の御旨への忠実であることをいつも思い起こし、自分の思いではなく神の御旨だけを実現するものになっていきたいと思います。
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