祈りの小箱(134)『無条件の受け入れ』


『無条件の受け入れ』
 わたしたちは自分をどのように受け入れているでしょうか。これまで自分はダメな人間だと思っていたけれど、「仕事を見つけられたし、貯金もある程度たまったから自分を受けいれられた」とか、「恋人ができたから自分を受けいれることができた」「試験でいい成績がとれたから自分を受けいれることができた」というようなことであれば、それは条件付きの受け入れです。そのような受け入れは、もし仕事も貯金もなければ、恋人ができなければ、試験でいい成績がとれなければ、自分を受けいれられないということの裏返しだと言っていいでしょう。
 条件付きでしか自分を受けいれられない人は、他の人も条件付きでしか受け入れることができません。「あなたは仕事を見つけられたし、貯金もあるから受け入れる」とか、「かっこいいから受け入れる」「頭がいいから受け入れる」というように、自分に付けているのと同じ条件を相手に付けてしまうのです。これは、ある意味で当然のことでしょう。条件付きでしか自分を受けいれることができない人は、条件付きでしか他の人を受け入れることができないのです。
 もし誰かを無条件に受け入れたいと思えば、まず自分自身をありのまま、無条件に受け入れる以外にありません。たとえ仕事や貯金がなくても、恋人がいなくても、試験でいい成績がとれなかったとしても、「自分が自分だから」受け入れることができた人だけが、同じような状況に置かれている相手を「その人がその人だから」という理由で受け入れることができるのです。世間的に見れば惨めな状況に置かれている自分を、それでも神様から愛された大切な自分として受け入れることができた人だけが、同じような状況に置かれている人を、それでも神様から愛された大切なその人として受け入れることができるのです。
 真の愛が相手を無条件に、ありのままに受け入れることだとすれば、真に愛することができるのは、自分自身を無条件に、ありのままに受け入れることができた人だけです。その人がその人であるというだけで受け入れ、愛することができる人になるために、まず自分が自分を自分であるというだけで受け入れ、愛することから始めたいと思います。
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