フォト・ライブラリー(591)熊本YMCA「あそぼうキャンプ」2018

熊本YMCA「あそぼうキャンプ」2018

熊本地震や九州北部豪雨、東日本大震災などの自然災害で被災した子どもたちの心の癒やしを願う、熊本YMCA「あそぼうキャンプ」が、今年も阿蘇YMCAキャンプ場で開催されました。

今年は、子ども40人とスタッフ50人が集結。カトリック山口・島根地区からは、萩光塩学院とサビエル高校の高校生ボランティア計12名と引率の教員2名、そしてわたしが参加しました。

グリーン・バレー牧場で、ホースセラピーを体験する子どもたち。大自然との一体感を味わいながら、馬の大きな背中に揺られているうちに、心がほっこりほぐれてゆきます。

さわやかな風が吹き抜ける阿蘇の草原。熊本地震からもう3回目の夏を迎えましたが、いまだに3万人以上の方々が仮設住宅で暮らしておられます。

参加者の中には、東日本大震災で熊本に避難中に熊本地震に被災した子や、九州北部豪雨と熊本地震で続けて家を失った子も。子どもたちの気持ちを思うと、胸が痛みます。

牧場の片隅に咲いたカワラナデシコ。人知れず、ひっそり咲いていました。

かわいらしい花を咲かせたメマツヨイグサ。夏の牧場は、花たちの宝庫でもあります。

ミソハギの群落。訪れる人のほとんどいない、山の中のお花畑です。

阿蘇大自然の中を流れる、マゼノ渓谷のせせらぎ。川底の黒い岩は、9万年前の阿蘇山の噴火で流れ出した溶岩だそうです。

湧水が多く、豊かな水に恵まれた阿蘇。ひんやり冷たい水に癒やされます。

水遊びを楽しむ子どもたち。タオルを水につけて首にかけると、熱中症の予防にもなります。

阿蘇の外輪山に残された、江戸時代の参勤交代の道。熊本のお殿様は、阿蘇を通って大分に向かい、そこから江戸を目指したそうです。

グループワークの一つとして、この道を歩き、阿蘇の湧水を探しに出かけた子どもたちもいました。

汗だくになって、ようやく探し当てた湧水。冷たくておいしい水でした。

2日目の晩に行われたキャンプファイヤー。歌って踊って、本当に楽しいひと時でした。

キャンプファイヤーの最後は、静かに生命の神秘について考えて終わりました。この場面でのお話と、最終日の祈りの集いが、今回のわたしの主な役割でした。

閉会式の一コマ。今年も全国から、PTSDの治療を専門としているお医者さんたちや、児童心理学の専門家のみなさんが集まり、スタッフとして大活躍しておられました。病院の院内学級の教師としてNHK『プロフェッショナル仕事の流儀』で紹介されたこともある副島賢和先生や、不登校の子どもたちの心のケアをしておられる東京学芸大学の小林正幸先生の姿もありました。

風にたなびくYMCAの旗。山口・島根から参加した高校生たちにとっても、今回のキャンプは素晴らしい体験になったようでした。

雄大阿蘇大自然。お母さんたちのお話では、夜中に地震が起こったときにいた部屋に、夜になる入れないなど、子どもたちの心には震災の傷が残っているとのこと。子どもたちの心が、一日も早く癒やされるよう、これからもできる限りの支援を続けてゆきたいと思います。