熊本YMCA・あそぼうキャンプin宇部
8月18〜20日まで、熊本YMCA主催の「あそぼうキャンプ」が、宇部市で開催されました。喜びと感動の3日間の様子を、写真でお伝えします。
1日目
第1日目、熊本からの子どもたちはお昼頃、きらら博記念公園に到着しました。やって来たのは子ども30名、保護者10名、リーダー15名、合わせて55名です。
早速、海の見える丘に登る子どもたち。「あそぼうキャンプ」は、東日本大震災で被災して熊本に避難中の子どもたちと、九州北部豪雨で被災した子どもたちの心のケアのために5年前から阿蘇で行われているキャンプです。
「あそぼう」には、「阿蘇から希望を」の意味も込められているのですが、今回は熊本地震直後ということで、宇部で開催することになりました。熊本地震で被災した子どもたちも多数参加しました。
岩登りを楽しむ子どもたち。宇部市は、岩登りが盛んな街です。
夕方、カトリック宇部教会で歓迎行事が行われました。まずは聖堂でのウェルカム・コンサートです。
パイプオルガンの仕組みなどを分かりやすく解説しながらのコンサート。子どもたちも大喜びでした。
続いて、信徒会館でウェルカム・パーティーが行われました。「くまモン踊り」のエキスパートの大学生の指導の下、みんなで「くまモン踊り」をしました。「モンモンモン、くーまモン。熊本が大好きでよかぁた♪」という歌です。
信徒の皆さんが準備したごちそうの数々。ほかにもから揚げ、ハンバーグ、焼きそばなどがところ狭しと並びました。
信徒の皆さんが、朝早くから、丸一日かけて準備してくださった料理。昨年のボーイスカウト世界ジャンボリーに続いて、「おもてなしの宇部教会」の面目躍如です。
ウェルカム・パーティーの後は花火大会です。かき氷食べ放題もあって、子どもたちは大喜びでした。
長崎から取り寄せた、新作の打ち上げ花火も披露されました。子どもたちの歓声が上がります。
花火大会の後はスイカで締めくくり。夢のようなひと時でした。
ちょうどこの日は満月。まるで金メダルのようなお月様が、空から熊本の子どもたちを見守っていました。
2日目
2日目は、待望の海水浴。宇部市でも屈指の海水浴場、キワ・ラ・ビーチに向かいました。山口・島根地区の高校生、大学生12名も、この日からボランティアとして合流です。
大喜びで海に入る子どもたち。地震のせいでこの夏初めての海という子もいれば、生まれて初めての海という子もいました。
子どもが潮だまりでワタリガニを見つけました。宇部は、ワタリガニで有名です。この日は見つけられませんでしたが、この湾にはなんとカブトガニも生息しています。
たっぷり泳いで、浜辺に帰る子どもたち。わたしもすっかり日焼けしてしまいました。
一カ所に打ち寄せられたヤドカリの貝殻。ノスタルジックな情景です。
浜辺に戻って、今度はスイカ割り。熊本YMCAのリーダーの指導の下、世界スイカ割り連盟の国際ルールにのっとって正々堂々と行われました。
よく冷えた甘いスイカ。あっという間になくなってしまいました。
たっぷり遊んで、夜はキャンプファイアー。アウトドア指導の専門家が作った見事な火を囲んで、歌に踊りに大変な盛り上がりでした。
火を囲んでの発表会。「妖怪体操」を披露してくれた班もありました。
炎の光の中に浮かび上がる、楽しそうなシルエット。きっと、忘れられない思い出になることでしょう。
楽しい時間もそろそろ終わり。火もだんだん小さくなってきました。
昨日は金色の月でしたが、今日は赤い月が出ました。銅メダルかもしれません。
3日目
3日目の朝が、YMCA旗の掲揚から始まりました。YMCAはYoung Man Christian Association(キリスト教青年会)の略。西城秀樹の歌でも有名です。
すがすがしい湖畔での朝食。最終日とあって、子どもたちはさすがにちょっと眠そうです。
キャンプ最終日の朝食。朝から栄養満点です。
おいしそうなソーセージ。会場となった「宇部ときわ湖畔ユースホステル」の職員だけでなく、近隣の皆さんが協力して準備してくださいました。
雲一つない真っ青な夏空に向かって咲く芙蓉。今日も暑くなりそうです。
この日はまず、3日間の振り返りから。体験を通して学んだことを、それぞれ「あそぼう宣言」にまとめました。
「あそぼう宣言」の後は、組みひもづくり。簡単な道具と材料で、美しいひもが編まれてゆきました。
ビー玉を使ったゲーム。ガラスが、夏の陽ざしを浴びてキラキラと輝いていました。
お昼ご飯は、自家製のピザ。子どもたちがトッピングしたピザを、ドラム缶の窯で焼いてゆきます。
さわやかな風が吹き渡る宇部、ときわ湖畔。キャンプをするには最高のロケーションです。
子どもたちの頭上を、飛行機が一筋の雲を引きながら飛んでゆきました。近くに空港があります。
いよいよ閉会式。喜びと涙、感動が次々と波のように押し寄せる、本当に充実した3日間でした。
バスで熊本に帰る子どもたちを、山口・島根地区の高校生、大学生ボランティアたちが見送ります。参加したすべての人たちにとって、一生忘れられないすばらしい恵みのひと時だったに違いありません。「どうして、わたしだけがこんな目にあわなければならないのか」と思うほどひどい苦しみは、「どうして、この人たちはわたしにこんなによくしてくれるんだろう」と思うほどの優しさの体験によってのみ癒されます。不条理な苦しみを癒すことができるのは、理屈を超えた愛だけなのです。これからも、誠心誠意、熊本の皆さんに寄り添ってゆきたいと思います。