カルカッタ報告(101)8月30日Sr.ガートルードからのお土産


 事務室の前でSr.クリスティーと話していると、いつものように聖堂の前で祈っていたSr.ガートルードがわたしを手招きしている。行ってみると、Sr.ガートルードは「今晩、帰るのでしょう」と言いながら足元に置かれたバッグの中を手探りし始めた。ようやく何か見つけたようで、彼女はわたしに「これを持って帰りなさい」と行って小さな茶色いケースを手渡した。
 ケースを開けてみると、中には白い石の玉で作られたきれいなロザリオが入っていた。彼女がローマにいたときに、教皇ベネディクト16世からもらったものだという。そう言われてみれば、十字架の上の繋ぎ金具に教皇様の紋章が刻まれている。「こんなに大切なものをもらっていいんですか」と驚いて尋ねると、Sr.ガートルードは「いいから持って行きなさい。これを持っていれば、教皇様の祈りにも守ってもらえるでしょう」と言った。わたしは感動してSr.ガートルードの手を握り「ありがとうございます。これで、あなたのためにも祈ります」と約束した。
 最後にもう一度祝福してくれというので、わたしは彼女の頭の上に手をかざし、丁寧に祝福の祈りを唱えた。彼女のこれからの日々が、神の恵みに満たされたものであるよう祈らずにいられない。
 Sr.ガートルードと別れた後、わたしは1階に下りてマザーの墓石の上にもらったばかりのロザリオを乗せて祝別した。このロザリオで祈っている限り、マリア様だけでなく、教皇様やマザー、そしてSr.ガートルードの祈りとつながっていることができるだろう。カルカッタとわたしをしっかり結びつける、何よりのお土産だ。
※写真の解説…パーク・ストリートにて。