マニラ日記(8)Medical City


9月24日(金) Medical City
 2週間前の土曜日の晩に初めて発熱して以来、夜になると毎晩のように微熱が出るようになった。微熱にしても毎日出るのはおかしいので念のため近くの病院で精密検査を受けたところ、何らかの感染症の疑いがあるとの結果だった。そこで今日、マニラの中心部にあるMedical Cityという総合病院で専門医に受診することになった。
 病院に着いてまず驚いたのは規模の大きさだ。18階建ての近代的なビルが2棟建ち、その周囲を関連施設が取り巻いている。入院用のベッド数は800床に達するという。日本でもこれだけ大きな病院は珍しいだろう。
 日本の総合病院と違ってそれぞれの医師がオフィスを持っていて、患者はそのオフィスを直接訪ねる形式になっている。小さなクリニックの集合体のようなものなのかもしれない。わたしは目指す専門医のオフィスのある15階に向かった。
 2時間ほど待たされたが、専門医と過去の病歴や現在の病状についてゆっくり話すことができた。現時点での原因の特定は難しいが、さらにいくつか検査をすればはっきりするだろうとのことだった。驚いたのは、フィリピンの医学の教科書では、発熱とは37.8℃以上のことだとされているという説明だった。その基準からすれば、わたしの今回の「微熱」は発熱に入らないことになる。説明を聞きながら「わたしが必要以上に神経質になっていただけなのかもしれない」という気持ちにもなった。
 いずれにしても1週間後には結果がわかるので、その結果を見て治療方針が決定されるだろう。当面は、通常の抗生物質を飲みながら様子を見ることになる。マザー・テレサにとりなしを願いながら、ただ健康の回復を待つばかりだ。
※写真の解説…Medical Cityの診察棟。