《クリスマス実習開始のお知らせ》


《クリスマス実習開始のお知らせ》
 今、ルソン島北部にあるマウンテン州の州都、ボントックの司教館でこの文章を書いています。四方を標高2000mほどの山に囲まれた盆地にある、人口約1万人のとても美しい街です。街自体は標高850mほどで、先日まで滞在していたフィリピンの「夏の首都」と呼ばれるバギオ(標高1500m)に比べれば温かいですが、マニラと比べるとかなり涼しくて朝晩はジャケットが必要なくらいです。
 街を囲む山の斜面には、あちこちに棚田や段々畑が見られます。2000年ほど前からこの地域の原住民たちの手で作られ始めたという棚田や段々畑は、世界遺産にも指定されるほど見事な景観で、フィリピンの原住民たちの技術水準の高さを証しています。明日からわたしたちは、この偉大な原住民たちの住む山中の村々に置かれた宣教拠点(Mission Sataion)に派遣され、クリスマスの司牧をお手伝いすることになっています。
 フィリピンのクリスマスといえば、なんと言っても16日から24日にかけて行われる早朝ミサ「シンバン・ガビ」(アギナルド・ミサ)でしょう。わたしたちの主な仕事も、宣教拠点から更に奥地の村に行ってこのミサを司式することになるはずです。奥地の村々に行くためには、遠いところだと徒歩で8時間かかるそうで、前日に出発して1日がかりで行くことになるでしょう。なかなか大変そうですが、司祭に会う機会がほとんどない山奥の人々に神の愛を届ける大切な使命です。

 この実習のため、12月28日までブログのアップが困難になります。年末にはマウンテン州の美しい景色をまとめてご紹介できると思いますので、どうぞしばらくお待ちください。恵み豊かな待降節とクリスマスを、フィリピンからお祈りしています。
※写真の解説…マウンテン州の棚田と段々畑。「耕して天に至る」という言葉を思い出しました。