フォト・レポート(98)台風12号の爪痕3〜床上浸水

台風12号の爪痕3〜床上浸水

和歌山県三重県の境目を流れる熊野川です。台風12号の豪雨によってこの川の水位が十数メートル上昇し、堤防を越えて近隣の家々を水浸しにしました。

町を歩いていると、あちこちで畳や家具、建具などを干している様子を見かけました。この畳は、もう使えないかもしれませんね。

この周辺は、2メートル以上まで水が上がったそうです。家の壁を見ると、わたしが手を伸ばしてようやく届くくらいのところまで泥水の汚れが残っていました。

真っ暗闇の中、水をかき分けながら避難した加藤茂さん(85歳)。とっさに手にしたのは、家庭祭壇に飾ってあったマリア像でした。

豪雨に洗われて前よりも白くなったというマリア像、きっとこれからもマリア様が加藤さんの歩みを守ってくださることでしょう。