フォト・ライブラリー(214)六甲八幡厄除大祭の夜

六甲八幡厄除大祭の夜

教会から歩いて5分ほどのところにある六甲八幡神社で、恒例の厄除大祭がありました。毎日のように散歩している静かな境内ですが、毎年1月18日と19日の2晩だけは、いつもと全く違った賑わいを見せます。六甲に来たばかりの年に、何も知らずに祭りが行われている境内に入り込んだときは本当にびっくりしました。ライトに照らされ、暗闇の中に浮かび上がったたくさんの人々の姿は幻想的にさえ見えました。

 露店で、リンゴ飴を買っている女の子を見かけました。何か、とても懐かしい光景です。このような縁日の風景は、日本人の脳裏に刻みつけられた原風景のようなものの一つかもしれません。子どもの頃の自分の姿も重なります。

こちらはたい焼き屋さんです。あまりにもおいしそうだったので、わたしも一匹買って、歩きながら食べました。体が温まっただけでなく、心も温まったような気がしました。

社殿の方から太鼓や笛の音が聞こえてきたので行ってみると、巫女さんたちが剣舞を披露していました。八幡様は戦争の神様ですから、剣の舞いがよく似合います。凛とした巫女さんたちの姿と神前で熱心に祈る人々の姿に、日本のすばらしさを改めて感じました。宗教は違っても、超越的な存在の前で祈る人間の心はとても似ているようです。